募集詳細(物性工学:月岡研究室)
本研究室では、主に、「半導体の電気伝導」について研究しています。特に、今年からは、電子技術総合研究所からダイヤモンド薄膜試料の提供を受け、その高温
Hall効果を測定しています。この試料は、天然ダイヤモンド試料に迫る高い移動度を示し、薄膜としては現在世界最高品質の物です(写真参照)。当研究室で得た高温Hall効果のデータは、このように高品質の薄膜試料に対するデータとしては、世界で初めてのもので、今後の発展が期待されます。募集要項に示した、テーマのうち、がこれに関連しています。@は、大学院生を中心に研究していますが、来年度卒研生の内、1、2名は、院生と一緒に研究してもらう予定です。
は、実験データの理論解析に関連したテーマです。
は、現行の「電子工学実験T」のテキスト改訂に関するテーマです。現在実験を履修している学生にアンケートを取るなどの方法により、問題点を洗い出し、実験内容等の見直しを行います。
注:これらのテーマは、あくまで、暫定的なもので、卒研が始まってから、学生諸君の適性等を考慮して変更することがあります。
S301研究室には、パソコンが12台あります。スペックは必ずしも最新の物ではありませんが、通常のワープロなどの使い方では、全く不自由はありません。来年度までに、これらをネットワークでつなぎ、プリンタなどの周辺機器を共有化してさらに使いやすくする予定です。
卒業研究は、24時間体制で行う、つまり、余った時間を全てつぎ込んで行うもので、ここが普通の科目と違う所です。さらに、「全てを教えてもらう」と言う姿勢では卒業研究は出来ません。あるテーマが決まったら、指導者と相談しながら、自ら積極的に研究を進めて行かなければなりません。学力、能力はともかく、これらの点に理解のある人を希望しています。
コンピュータについての基礎知識は、「プログラミング入門」、「生活とコンピュータA、B」等を受講していれば十分です。研究室は毎日空いていますから、研究室に来てコンピュータの技術を自習することも可能です。
薄膜ダイヤモンド試料(電総研、大串グループ提供)(
4mm角、厚さ0.3mm)電磁石と高温
Hall効果測定装置:電磁石は重さ6トンのかなり大きな物です。