−色々なスキー具−

色々なチェアスキー

イノベーション


Fig.2に示すチェアスキーは他のチェアスキーと走行時には変わらないが、リフトアップ時に手動でリフトアップしなければならない。しかし、自動リフトアップ機能がないため、価格が他のチェアスキーに比べて半分ぐらいに抑えられているため、チェアスキー初心者の方などに多く使われている。


日進


Fig.3に示すチェアスキーは日進医療機で作られた長野パラリンピックモデルである。こちらはフレームがすべてアルミで出来ており、ショックアブソーバーにはカヤバ工業のチェアスキー専用のものが取付けられている。競技者用に作られているため、座席の角度やスキー板に対しての重心の位置なども変えられるようになっている。   


アルピナ


Fig.4に示すチェアスキーはNiCKで作られたものである。特徴はフレームがチタンで出来ていて、バケットシートがグラスファイバーなどにより作られているので総重量が9.5Kgと軽く作られている。なお、ショックアブソーバーにはオーリンズ社製サスペンションを使用し、セッティングの幅の広さが特徴である。


ドイツ製


Fig.5に示すものはドイツ製で、世界一早いチェアスキーと言われている。リンクの形状が台形で前方が短く後方が長いので、構造上ギャップの通過後の挙動変化が少ない。サスペンションはホワイトパワー製で、ダンピングの調整が簡単に出来る。


切断者用


下肢切断者のために作られたチェアスキー。ステップと前部フレームが不要なため簡単な構造になっている。Fig.6に示すものは、平行に湾曲したフレームとサスペンションが取り付けられた形なっている。しかし基本的な構造は変わっていない。


ピポット式


リンクの構造が少し変わった形になっている。足元を支点にしてシート部分が上下する構造になっている。足のポジションが高いため必然的にひざを抱え込むような形ですべる。このリンクの形だと台形リンクと違い上下動の時に前後の移動がない。スチール製でかなり重たい。リフト乗車のポジションがかなり低い。



アウトリガー


下肢の切断者や麻痺により下肢の開脚の出来ない方が使用する。チェアスキーやバイスキーではショートタイプのアウトリガーを使用する。Fig.8に示すものはスーパーライトというもので、現在あるアウトリガーの中では一番軽く、多くの人に使われている。チェアスキーを製作している各メーカーでもアウトリガーも製作している。



色々なスキー具

バイスキー


バイスキーはチェアスキー同様座位のスキーだが2本のスキー板を装着する、スキー板が2本なのでより安定する。上体を傾けることにより2本のスキーのエッジが立ち、簡単にターンできる。さらに補助スキーを装着すると、上肢も動かない方でもスピード感を感じることが出来る。


スキーカート


これはスウェーデンで開発され、FRP製のバケットシートに座りスキーはミニスキーを4本装備してすべるものである。スキーの旋回・停止は両手のハンドルで操作する。初心者や重い障害でコントロールが難しいかたのためには補助ポールを取り付けて滑ることが出来る。


スキーブラ


麻痺や手術により下肢が内側・外側に捻転した方及び脚部の位置を安定させたい方に用いる。知的障害の方・片麻酔や健常の初心者などにも用いると絶大な威力を発揮する。


スキーブラ「スライダー」


適応する障害はスキーブラと同様であるが、下肢の可動範囲が広くバランスの取りやすい方に用いる。使い方もスキーブラと同様である。




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