玉川大学出版部の本


<高等教育シリーズ110>
学生参加型の大学授業 −協同学習への実践ガイド−

D.W.ジョンソン(ミネソタ大学教授)・R.T.ジョンソン(ミネソタ大学教授)・K.A.スミス(ミネソタ大学教授)著
関田一彦(創価大学助教授)監訳

A5判並・256頁
定価 :3,675円(税込)
発行年月 :2001年12月
ISBN :ISBN4-472-40256-4 C3037
ジャンル :高等教育

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大規模な授業で、受け身の学生たちをいかに能動的な学習者に変えるか。教員が抱える大きな課題である。協調的な交友関係をつくりながら、学生の学力を高めていくことができる指導法に、協同学習というグループ学習の一形態がある。その概要と活用のための実施手順を紹介する。授業の活性化に役立つ実践ガイド。

主な目次

はじめに

  1 章 大学教育と協同学習
大学改革の時代に/大学教育の本質が変わる/新しいパラダイムの具体化/学生同士の関わりあい/協同学習の歴史/協同学習の基本要素/3種類の協同学習グループ/「実社会」への準備/さあ、学び始めよう

  2 章 協同学習に関する研究
協同と競争/社会的相互依存の研究/促進的相互交流の効用/学習の成果/達成への取り組み/協調的な人間関係/心理面の健康/3つの成果の双方向的関係

  3 章 協同学習の基本要素
グループの力を活かそう/協同学習の利用/互恵的な相互依存関係の構築/対面的で促進的な相互交流の保障/個人のアカウンタビリティの確立/社会的技能の育成と活用/協同活動評価の実施/基本要素を組み合わせよう

  4 章 フォーマルグループ
シシュポス王と旧来のパラダイム/フォーマルグループ/教員の役割-授業の演出家たれ/授業前のさまざまな決断/学習課題と互恵的相互依存の構造化/観察と指導的介入/学習の評価と協同活動評価/フォーマルグループの活用例/フォーマルグループを使ってみよう

  5 章 インフォーマルグループ
講義の誘惑/講義法の特徴/インフォーマルグループ/インフォーマルグループの活用に伴う講義法/授業のはじめに用いる討議ペア/授業の展開に応じて用いる討議ペア/授業の終わりに用いる討議ペア/その他のインフォーマルグループの活用例/インフォーマルグループを使ってみよう

  6 章 ベースグループ
協同学習と社会的支援/ベースグループとは何か?/ベースグループの手順/指導学生のベースグループ/なぜベースグループを使うのか

  7 章 建設的討論技法
知的葛藤を活かす/討論の本質/建設的討論技法の利点/討論が学習成果に影響を及ぼす過程/建設的な討論の組織化/協同学習のなかの討論

  8 章 協同学習技法の統合的活用
協同は人生の常道/50分授業の場合/90分授業の場合/協同学習と成績評価/学習環境の人間化/シラバスの見本

  9 章 同僚と協力しあう教員集団づくり
構造改革の時代に/大学の組織構造/同僚支援グループ/その他の協同作業グループ/大学運営側の選択

  10章 実践への励まし
従来のパラダイムと新しいパラダイム/大学の社会的使命/教育プログラムの改善/大学の組織構造の現代化/協同学習のエキスパートをめざそう/始まりの終わりに

参考文献

訳者あとがき

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