お肉の一番おいしい食べ方「蒸し焼き料理」(むしやきりょうり)

縄文時代にもいろいろな料理の方法がありました.なかでも「蒸し焼き(むしやき)料理」は肉のうまみをのがさずに,おいしく料理する方法といわれ,いまでもニューギニア地方のきょうど料理になっています.

まずシカやイノシシの肉を料理しやすい大きさに切り分けます.次にそれに塩をふります.それをはばの広いはっぱでくるみます.こうすれば肉のうまみをのがさず,しかも葉っぱのよいかおりがうつっておしいしい味になります.

次にまえもって穴(あな)の中でたくさんの石ころをやいておき,そのあつあつの石の上にさきほどの肉をくるんだつつみをのせます.最後に土をかぶせて2〜3時間まちます.この絵ではむこうで蒸焼き(むしやき)の準備(じゅんび)をしていますね,手前の男の子はできあがった料理を運んでいます.その前を男の人がかりでとったシカを運んでいます.どうやら今日の料理は「シカの蒸焼き香草くるみ縄文風」ですね・・・この料理は縄文時代のすべての時期に行われていました.よほどおいしかったのでしょう.君たちも食べたいと思いませんか・・・

よく縄文人はそまつな食べ物を食べていたと思われていますが,じっさいにはそうではありません.もちろん農業がはじまる前は食べ物がとれなく栄養失調(えいようしっちょう=栄養が少なくやせこけてしまうこと)になることもありましたが,いっぱんにはそれぞれの季節(きせつ)にとれる,おしいしい食べ物をたべていたと考えられています.

ニューギニアで今も行われている蒸焼き料理の写真です.(中身はブタ肉とイモです)縄文時代もたぶんこんな感じだったのでしょう.

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