モバイル遠隔学習の実験

                                 玉川学園教育研究所 H11.3.16更新


時間の制約や教室あるいは学校,地域という従来の枠組みを超えて「新しい教育」「新しい授業」のあり方が様々な場所,機関で摸索されている.こうした試みは遠隔地居住者や不登校といったハンディの克服はもちろんのこと,ネットワークを利用することによって,既存の学校の概念を超えた学習の展開が行われることにより,入試のための学習,そのための暗記学習といった制度疲労をきたしている現在の教育のあり方を根底から見直す原動力になるであろう.

玉川学園教育研究所では長年にわたり玉川学園が蓄積してきた教材,学習法などの知的資源を今日,あるいは近未来型の授業にリニューアルし,その方法はもちろん「教材」の質についても世に問うていきたいと思う.

既に「考える社会科」としての「鎌倉時代の学習」「お米の学習」.コンピュータを利用したクロスカリキュラム型英語授業の実践」等が行われてきたが,今回,ここにリアルタイムのモバイル遠隔学習の授業実験を紹介し,来るべき本格運営のための参考事例とそこに至る過程の記録としたい.


実験の目的

1.児童・生徒・学生が現地からのルポ,質問等を送ることは可能か.

2.受け手である指導者は1人と限らず,専門家を含む複数で対応することは可能か.

3.リアルタイムの父母/他校の参加は可能か.

※実験を重ねるうちに,教室から現地への質問や要望に応える授業展開も,学習の内容を豊かにすることとして附記する.


1.町田の遺跡巡り本実験はMacintosh PowerBokk2400cを使用し,FTPにて,直接サーバーに入力した例である.(H11.1.29)

2.探訪「小山田」 本実験はSony VAIOを使用しFCIS(First Class Intranet Client)のホームページ機能を使用した例である.このシステムを使えば面倒なFTPの操作が省かれる.(H11.2.2)

3.実験「鎌倉」モバイル遠隔授業 実際の授業に向けての本格実験.4つのサーバーと2種類の方法で現地と玉川学園および外部の学校とのマルチウエイの遠隔学習の例である.(H11.2.17)

前2回の実験例は転送方法についての実験を目的とし,3回目の鎌倉では生徒役/父母役/指導者(ゲンボー先生)役を割り振っておこなった.福井.新潟.鹿児島の各々の学校からのメッセージは「学習参加」のサンプルとなろう.

4.鹿児島養護学校とのリアルタイム遠隔授業 鹿児島養護学校中学部2年生「小野公平君」とゲンボー先生,それに全国から参加していただいた皆様とのコラボレーション授業である.「いつでも」「どこでも」「だれでも」の好例となる実験学習であった.(H11.3.16)

5.玉川学園小学部とのマルチウエイ学習(モバイル利用) 複数の指導者・父母・学校間を結ぶ学習として,これまで行ってきた実験をふまえた上で「マルチウエイ学習システム」と命名された後の初実験授業.事前学習でテーマを持った子供達で構成された12グループのうち4グループにモバイルコンピュータを持たせ,現地からのレポートや,質問に対する指導者のアドバイス.父母からのメッセージやサゼッション.他校からの質問やアドバイス等.これまでの限られた空間,学校という概念を超えた学習が展開されている.質問コーナーには今でも各地からの『?』が入ってくる.(H11.6.1) 


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