【サービスにおけるQFD演習】
無形財であるサービスについての品質展開の手順が示してあります.サービス業において品質展開を実施する場合だけでなく,無形財としてのサービスを扱う場合の手順と考えています.無形財としてのサービスは有形財である製品と違って業務そのものが提供される場合が多く,狭義の品質機能展開との関連が深い演習です.
【内 容】
1.
演習準備2.
サービス品質の検討3.
提供サービスの調査4.
サービス要求品質の展開5.
サービス品質要素の展開6.
要求品質*品質要素展開表の作成7.
サービス業務機能展開表の作成8.
品質要素*業務機能展開表の作成9.
作業マニュアルの作成
演習準備は,次のステップで行います.
1―1
事前準備(10分)1―2
提供サービスの特定(30分)以下にステップを説明します.
Step1.グループの編成
1)演習では1グループを5〜6名で編成します.
2)グループメンバーにはできることならば,実際にサービスを提供している人と,管理者を混在させるとよいと思います.
Step2.自己紹介
1)特定(例えば,自分が一番若いと思える人)のメンバーから時計回りに自己紹介(名前,所属,専門など)をします.
2)品質展開についての経験についても報告します.
Step3.グループ・リーダの選出
1)リーダの役割は,グループ討議の進行係と意見の調整,まとめをします.
2)経験者がリーダ・シップをとると進度が早いようです.
Step1.提供サービスの抽出
1)演習で取り上げる提供サービスの候補をいくつか抽出します.
2)抽出されたサービスを本体サービスと付帯サービスに分けます.
Step2.提供サービスの特定
1)提供サービスについて,メンバー全員が共通認識をもてるサービスを一つ特定します.
例:接客サービス,運搬サービス,知識提供サービス,情報提供サービス,情報伝達サービス,物品賃貸サービスなど.
2)新サービスの開発に主眼がある場合には,抽象的な提供サービスを特定し,品質保証に主眼がある場合には,具体的な提供サービスを特定します.
【ポイント】
1)サービス企業が提供するサービスには次のようなものがあります.
専門技術の提供,専門知識の提供,労働力の提供,物の提供,情報の提供,場所の提供,信用の提供,娯楽の提供,安全の提供,精神的・心理的満足感の提供,便益の提供,健康・美・清潔の提供,物の移動,人の移動,時間の短縮,公的事業.
2)サービスとは何かについて充分討論します.
3)新サービスの開発が目的か,サービスの保証が目的かを明確にします.
4)サービスは無形の財貨であり,無料のサービスについてはテーマとして取り上げないようにします.
サービス品質の検討は,次のステップで行います.
2―1
サービス提供業種・業態の想定(10分)2―2
サービス品質の検討(40分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.対象企業の想定
1)業種・業態を規定します.
例:特定したサービスが「物品提供サービス」とした場合,加工食品を提供する「レストラン」とか,書籍を販売する「書籍小売業」のように,具体的な業態を想定します.
2)参加メンバー自身の企業を取り上げるか,架空の企業を取り上げ,対象企業の業種・業態を想定します.
Step2.企業規模の想定
1)対象企業の規模について検討します.
2)検討すべき項目としては,店舗数,営業地域,従業員数などが考えられます.
3)時間があれば,対象企業のポリシー(企業理念)を決定します.
Step1.提供サービスの具体化
1)対象企業が提供する提供体(有形財,無形財,システムなど)を整理します.
例:レストランの場合,有形財としては食べ物があり,無形財としては食べ物を提供する場としての「空間」があります.
2)対象企業が主として提供する財(提供体)を選定します.
Step2.提供サービス機能の抽出
1)対象企業の業種・業態と提供サービスを結合してテーマを明確にします.
例:レストランにおける食べ物の提供,レストランにおける場所の提供,書籍小売業における知識の提供,書籍小売業における接客サービスなど.
2)テーマに対する基本機能を明確にします.
Step3.提供サービス機能の分解
1)期待・ニーズ分解シートを用意します.
2)提供サービス機能の名詞と動詞をシートに記入します.
例:レストランにおける食べ物の場合,「食べ物」が名詞部分であり,「提供する」が動詞の部分となります.
Step4.サービス品質の検討
1)期待・ニーズ分解シートの修飾語を考えます.
例:レストランにおける「食べ物を提供する」という機能の場合,どのような食べ物をどのように提供するのかを考えますと,「暖かい」「新鮮な」「ヘルシーな」などが食べ物の修飾語であり,「楽しく」「迅速に」「タイムリーに」などが提供するの修飾語です.
2)修飾語の部分が品質と考えられるか,リーダーを中心に討論します.
提供サービスの調査は,次のステップで行います.
3―1
アンケート用紙の作成(10分)3―2
情報の収集(30分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.アンケート用紙へのテーマ記入
1)アンケート調査シートを用意します.
2)アンケート調査シートの下線部にテーマを記入します.
3)テーマについては,回答者が回答しやすいように表現を検討します.
4)調査する属性を決めて,属性調査欄に記入し,班名も記入します.
5)アンケート・シートを必要枚数分(指導講師の指定した枚数)作成します.
Step2.アンケート調査の依頼
1)リーダーは,作成されたアンケート・シートを班員から回収し,指定されたグループへアンケート調査を依頼します.
このステップは他グループの演習の手伝いであり,他のグループのアンケートに回答する演習です.他人の意見からの発想を大切にし,他のメンバーのアンケート・データを参考に追加します.
Step1.アンケートに対する回答
1)リーダーは他のグループからのアンケート・シートを班員に配布します.
2)アンケート・シートを受け取った班員はアンケートシートに属性を記入し,アンケートに答えます.
Step2.アンケートの回収と返却
1)リーダーは班員の回答記入が終わった時点で,アンケート・シートを回収し,調査依頼のあった班に返却します.
サービス要求品質の展開は,次のステップで行います.
4―1
要求品質への変換(30分)4―2
要求品質のKJ法的グルーピング(40分)4―3
要求品質展開表の作成(20分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.サービス提供場面の想定
1)原始データ変換シートを用意します.
2)アンケート・シートを一人一枚担当します.
3)アンケート・シートから原始データを一つ原始データ変換シートに転記します.
4)原始データが提示されるサービス提供場面を想像し,シーンとしてwho,where,
whenに分けて記述します.
Step2.要求品質の抽出
1)想定したシーンにおける顧客の要求品質を考え,要求品質欄に記入します.
2)想定したシーンでの要求として考えられることは,思いつくまま全て記入します.
3)想定した場面での要求が思い浮かばなくなったら,原始データから別のシーンを想定し,要求品質を抽出します.
4)別の原始データについても同様にシーンを想定し,要求品質を抽出します.
Step3.原始データ変換シートの回覧
1)各自の要求品質抽出が進んだところで,リーダーは原始データ変換シートを回覧させます.
2)各自の原始データ変換シートを回し読みして,他の人がどのように変換しているのか確認します.
3)一通りの回覧が終わったところで,リーダーを中心に変換のやり方を討論します.
4)再度,各自担当分の要求品質変換を進め,原始データ変換シートに要求品質を記入します.
Step1.要求品質のラベル化
1)ポスト・イットもしくは同等のラベルを用意します.
2)原始データ変換シートの要求品質をラベルに転記します.
3)ラベル作成時に新たな要求品質が考えられたら,その要求品質も別のラベルに記入します.
4)模造紙を用意し,作成したラベルを貼り出します.
Step2.類似ラベルの群化
1)ラベルが一覧できるように方向を揃え,要求品質の表現と重複をチェックします.
2)意味・内容が似ていると感じられるラベルを4〜5枚集めます.
3)残ったラベルの中から,意味・内容が似ていると感じられるラベルを4〜5枚集めます.
4)全てのラベルを同様に4〜5枚の群にします.
5)群化できないラベルについては,そのラベルと類似の要求品質がないのかを検討し,新たな要求品質ラベルを作成します.
Step3.上位ラベルの作成
1)群化されたラベルの一群全体を表す要求品質表現をみつけ,新たなラベルに記入し,ラベル群を囲んだ線の上に貼ります.
2)全ての群についても同様に各群の上位ラベルを作成します.
3)上位ラベルについても群化し,さらに上位ラベルを作成します.
Step1.要求品質展開表の作成
1)品質表シートを用意します.
2)品質表シートの左の欄に要求品質のグルーピング結果を転記します.
Step2.要求品質展開表のチェック
1)要求品質展開表の階層化,各階層毎の項目数などをチェックします.
サービス品質要素の展開は,次のステップで行います.
5―1
サービス品質要素の抽出(30分)5―2
サービス品質要素のグルーピング(40分)5―3
品質要素展開表の作成(20分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.管理項目の検討
1)サービス業で管理していると考えられる項目についてリーダーを中心に討議します.
例:売上高,来店客数,提供時間,お待たせ時間,応対時間など.
2)抽出された管理項目と品質特性・品質要素とはどのような関係にあるのかについても討議します.
Step2.品質要素の抽出
1)原始データ変換シートの要求品質が実現されているのかを測る代用特性を品質要素として抽出します.
2)抽出された品質要素を原始データ変換シートの品質要素欄に記入します.
3)抽出した品質要素には,単位(ディメンジョン)があるかを確認します.
4)単位が明確でない品質要素については,品質特性のような表現になっているかを確認し,品質特性的表現になおします.
Step1.品質要素のラベル化
1)抽出された品質要素をラベルに転記します.
2)ラベルを一覧できるように模造紙に方向を揃えて貼り付けます.
3)重複している品質要素ラベルを取り除きます.
Step2.品質要素のグルーピング
1)測定方法や測定目的が似ていると感じられるラベルを集め,4〜5枚ごとの群にします.
2.各群が全体で,どのような品質を測定しようとしているのかをラベルに記入し,各群の所に貼り付けます.
3)品質要素が多い(100枚以上ある)場合には,群を代表するラベルについてもグルーピングします.
Step1.品質要素展開表の作成
1)品質表シートを用意します.
2)品質表シートの上の欄に品質要素のグルーピング結果を展開表の形に転記します.
Step2.要求品質展開表のチェック
1)品質要素展開表の階層化,各階層毎の項目数などをチェックします.
【ポイント】
1)品質要素,品質特性はサービスの管理項目そのものです.
2)品質特性の抽出にあたっては,測定の可能性より特性となりうる表現を考えます.
3)サービス提供においては,「時間」に関する項目が重要な品質特性になります.
要求品質*品質要素展開表の作成は,次のステップで行います.
6―1
要求品質*品質要素展開表の作成(30分)6―2
対応関係の記入(30分)6―3
品質要素のチェック(30分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.二元表の大きさの検討
1)すでに品質表シートによって要求品質*品質要素展開表が作成されていますが,小さい品質表を作成すべきかを検討します.
2)要求品質展開表と品質要素展開表を用意します.
3)二つの展開表の展開次数から,一次項目同士の二元表を作成するのか,二次項目同士の二元表を作成するのか,三次項目同士の展開表を作成するのかを決定します.
4)演習では一次項目か二次項目で二元表を作成することにします.
Step2.要求品質展開表の転記
1)小さい品質表シートを用意します.
2)小さい品質表シートの縦軸(品質表シート左側)の欄に,決められた次数(一次項目か二次項目)の要求品質展開表を転記します.
Step3.品質要素展開表の転記
1)小さい品質表シートの横軸(品質表シート上方)の欄に,決められた次数(要求品質展開表が一次項目であれば一次項目,二次項目であれば二次項目)の品質要素展開表を転記します.
Step1.記入方法の確認
1)対応関係の付け方について,リーダーを中心に検討します.
2)対応関係の強さを3段階で付けるのか,5段階で付けるのかなどを話し合います.
3)演習では◎:対応が強い,○:対応がある,△:対応を考慮する必要があるの3段階とします.
4)対応関係付けの方向としては,各要求品質を品質要素によって把握できるかを考えます.
Step2.対応関係の記入
1)定規を用意します.
2)要求品質から考えて,測定できると考えられる品質要素を探し出します.
3)要求品質と品質要素の関連の程度を考慮して,◎○△の記号を升の中に記入します.
4)品質表シートと小さい品質表シートの両方とも対応関係を付けます.
Step1.対応関係の集中度によるチェック
1)対応関係の◎○△の記号が集中している品質要素を探し出します.
2)その品質要素の表現について抽象のレベルが高すぎないかを,他の品質要素表現と比較し,必要があれば訂正します.
3)対応関係の◎○△の記号が同じ所に付いている品質要素がないかをチェックします.
4)対応関係が同じ所に付いている品質要素は,両方必要か検討します.
Step2.重要品質要素のチェック
1)二元表の全体を見渡して,重要と考えられる品質要素をチェックします.
2)重要品質要素が測定可能で,単位が明確であるか検討します.
3)重要品質要素が現状の業務で測定され,管理されているかを検討します.
【ポイント】
1)二元表は全体が把握できる程度の大きさにします.
2)要求品質に対する品質要素を吟味するということは,日常の管理項目を明確にすることです.
3)重要品質要素の把握に充分な時間がかけられていないことが多くあります.
4)重要品質要素を管理することが顧客満足(CS)向上につながります.
サービス業務機能展開表の作成は,次のステップで行います.
7―1
サービス業務機能の抽出(30分)7―2
サービス業務機能のグルーピング(40分)7―3
サービス業務機能展開表の作成(20分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.作業分担の決定
1)リーダーを中心にサービス業務の業務機能表現を検討します.
2)市場調査から提供,アフター・サービスまでの業務の大分類項目をラベルに記入します.
3)業務の大分類項目を,市場調査からアフター・サービスまでの時間の流れ順に並べます.
4)抽出する業務機能の分担を大分類項目の単位で決定します.
Step2.業務機能の抽出
1)原始データ変換シートを用意します.
2)担当する業務の大分類項目を記入し,その業務を遂行するのに必要な業務機能を具体的なレベルで,機能表現によって抽出します.
3)機能表現とは,対象を名詞で表し,作用を動詞で表し,何をどのようにするのか,名詞+動詞で表現することです.
4)抽出した業務機能の中で,特に顧客満足(CS)に関係あるものに○印を付けます.
Step1.業務機能ラベルの作成
1)抽出された業務機能をラベルに転記します.
Step2.業務機能ラベルのチェック
1)業務機能ラベルを一覧できるように模造紙に方向を揃えて貼り付けます.
2)重複する業務機能ラベルを取り除きます.
3)ラベルに記述されている言葉が「名詞+動詞」の機能表現になっているかチェックします.
Step3.業務機能のグルーピング
1)業務機能の名詞の部分に着目して,関連が深いと感じられるラベルを集めます.
2)業務機能の名詞の部分でのグルーピング結果を階層図にまとめます.
3)業務機能の動詞の部分に着目して,関連が深いと感じられるラベルを集めます.
4)業務機能の動詞の部分でのグルーピング結果を階層図にまとめます.
Step1.業務機能の追加確認
1)業務機能の名詞の部分と動詞の部分を組み合わせて,業務機能の不足がないかチェックします.
2)チェックの結果,業務機能として必要なものをラベルに転記します.
Step2.業務機能系統図の作成
1)業務機能表現の中で,業務対象の展開結果に高次の業務作用を膠着させて業務機能の系統図を作成します.
2)業務対象を中心にした系統図が作成できたら,業務の作用言語を膠着させて,業務機能系統図を完成させます.
Step3.業務機能展開表の作成
1)展開表シートを用意します.
2)業務機能系統図を展開表の形に転記します.
3)下位項目から上位項目の方向に,業務の抜けがないかチェックします.
【ポイント】
1)業務機能は名詞(対象)と動詞(作用)を用いて表現します.
2)業務機能の展開は対象を展開した後,作用を展開します.
3)各業務機能に対して,日常の付加工数を見積もることも大切です.
品質要素*業務機能展開表の作成は,次のステップで行います.
8―1
品質要素*業務機能二元表の作成(20分)8―2
対応関係の記入(30分)8―3
業務機能のチェック(30分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.業務機能の転記
1)業務機能展開表と新たな小さい品質表シートを用意します.
2)小さい品質表シートの縦軸(品質表シート左側)の欄に,要求品質*品質要素展開表と同次数の業務機能展開表を転記します.
Step1.対応関係記入の準備
1)業務機能を記入した小さい品質表シートの上部の展開表に,品質要素を転記するか,要求品質*品質要素展開表を折り曲げて仮止めして二元表を完成します.
2)対応関係付けの方向としては,各品質要素を現状考えられている業務機能で満たすことができるのかを考えます.
Step2.対応関係の記入
1)定規を用意します.
2)品質要素のねらいとする値を考えて,顧客の要求を満たすと考えられる業務機能を探し出します.
3)品質要素と業務機能の関連の程度を考慮して,◎○△の記号を升の中に記入します.
Step1.品質要素に対する業務機能の有無のチェック
1)二元表全体を見渡して,品質要素のねらい値を確保するための業務機能が存在するかをチェックします.
2)ねらい値を確保する業務機能が存在しない場合には,新たな業務機能表現をみつけて,業務機能を追加します.
3)顧客満足(CS)を向上するために重要な業務機能を明確にします.
作業マニュアルの作成は,次のステップで行います.
9―1
重要業務機能の抽出(20分)9―2
作業手順の設定(30分)9―3
作業マニュアルの作成(30分)以下,各ステップの作業手順を説明します.
Step1.重要品質要素の確認
1)顧客満足(CS)に影響する要求品質を要求品質展開表から抽出します.
2)小さい要求品質*品質要素展開を用意します.
3)重要要求品質と対応関係がある品質要素の中で,顧客満足(CS)に影響する重要品質要素を抽出します.
Step2.重要業務機能の抽出
1)小さい品質要素*業務機能展開表を用意します.
2)重要品質要素と対応関係がある重要業務機能を抽出します.
3)業務機能展開表を用意し,重要業務機能の下位項目を抽出します.
Step1.作業マニュアル作成レベルの検討
1)作業マニュアルを業務機能展開表の1次項目レベルで作成するのか,2次項目レベルで作成するのか,リーダーを中心に討議します.
2)作業マニュアルは単位作業のレベルで作成します.単位作業とは,いくつかの要素作業の集合です.
例:レストランの場合 注文取り作業,料理提供作業,金銭受領作業など.
Step2.重要業務機能の作業の展開
1)重要業務機能を要素作業のレベルで展開します.
2)要素作業は時間研究で測定できる作業の単位を考えればよいと思います.
例:注文取り作業の場合を考えますと,来店客人数分のコップに入った水をトレーにのせる,メニューとトレーをテーブルに運ぶ,「いらっしゃいませ」と声をかけコップの水を配膳する,メニューを見やすい位置に提示する,注文が決まるまで待機する,注文受け票に注文を記入する,注文が終わったら注文を復唱するなどの順に要素作業があります.
Step1.作業手順の記入
1)作業マニュアルシートを用意します.
2)作業マニュアルの表題を記入します.
3)作業手順欄に要素作業を順序通りに記入します.
Step2.注意事項の記入
1)各作業手順において,作業実施上の注意点を話し合い記入します.
例:「来店客人数分のコップに入った水をトレーにのせる」の作業で,コップをトレーにのせる時には,バランスを考えることが必要です.「注文が終わったら注文を復唱する」の作業で,注文の復唱は必ず実施することが必要です.
2)CSに影響するポイントを記入します.
例:「メニューとトレーをテーブルに運ぶ」の作業で,移動中に他の顧客の要求がないかチェックすることが必要です.「注文が決まるまで待機する」の作業で,顧客の意志決定に時間が掛かるようであれば,「後ほど参ります」と告げて,離れて様子をうかがうなどの配慮が必要です.
Step3.作成者・作成年月日の記入
1)最後に,作成者,作成年月日など必要事項を記入します.
【ポイント】
1)重要業務機能から作業マニュアルを作成します.
2)注意点・ポイントを分かりやすく記入します.
【注】
この演習を行う際に使用します各種の演習用シートは,日本規格協会から出版されている「QFDガイドブック」に添付されています.さらに,この「QFDガイドブック」にはQFDの支援ソフトがCD−ROM版でついており,図表入りで詳細な説明がしてあります.