設計・デザインを学ぶ

設計・デザインを学ぶ

現代の“モノづくり”は、エンジニアリングとクリエイティブなデザインの双方からアプローチされています。
エンジニアリングデザイン学科は、21世紀のモノづくりに不可欠な2つの素養を融合した人材を育成すべく、2015年に開設しました。
製図や設計といった工学の基礎を土台にし、人の想いをそれぞれの形にできるデザイン能力を養います。
また、デジタルファブ工房で最先端の3Dデジタルツールに親しみ、モノづくりの最前線で活躍できるスキルを修得。さらに企画やマネジメントも学び、発想から設計、そして製作まで、トータル的にモノづくりを実践できる、新時代に通用する工学人材を育成します。

4年間の学び

エンジニアリング分野とデザイン分野が
融合しながら実践的に学ぶ

エンジニアリングデザイン学科では、デジタルツールを活用したエンジニアリングスキルを修得すると同時に、スケッチや製図などプロダクトデザインに欠かせない素養やマネジメント領域も含む幅広い学びを行います。
3年次からは3つの専門領域に分かれ、より実践的に学びを深めます。
企業のエンジニアからパーソナルスキルを活かしたクリエイターまで、幅広い将来像に対応していきます。
※「機械工学」分野もエンジニアリングデザイン学科で学べます。

4年間の学び

学科の根幹となる2つの学び

機械設計からデザインまで、モノづくりを両面から学ぶ

エンジニアリングデザイン系
デジタルファブリケーションを駆使した“モノづくり”を体得する
3Dプリンター(溶融樹脂の積層成形)
3Dプリンター(溶融樹脂の積層成形)
レーザーカッター(切断加工と組付け)
レーザーカッター(切断加工と組付け)

“デジタルファブリケーション”とは、3Dプリンターや3Dプロッター、レーザーカッターなどの、コンピュータに接続されたデジタルツールと呼ばれる工作機械を駆使して“モノづくり”を行う技術のこと。少量多品種のフレキシブルな製造生産が可能になり、「次世代産業革命」とも言われる革新的な分野です。
エンジニアリングデザイン学科には、前記の機器に加え3DCAD、3Dスキャナー、シートカッターなども備えた工房「デジタルファブ(通称ファブラボ)」を設置。他に類を見ない充実した学修環境のもと、学生自らが実際に“モノづくり”を行い、最先端のデジタルツールを自在に使いこなすスキルを修得します。

Pick Up 科目
ファブラボ実験2年次春・秋学期
ファブラボ実験

デジタルファブ工房に設置された高度なデジタルツールを駆使して、作図から製品製造までを行う必修授業です。3D-CADを使いデジタル環境で作図し、3Dプリンターで出力し造型。またレーザーカッターによる素材の切断加工や折り曲げ加工、3Dプロッターでのアクリル板やプラスチックへの2D・3D切削加工など、実践的な“モノづくり”を体得。同時にデジタルツールの操作スキルを学びます。

プロダクトデザイン系
ユニバーサルデザインを取り入れ“人”に寄り添う発想力を養う
ユニバーサルデザインを取り入れ“人”に寄り添う発想力を養う
持ち運びを前提に設計したiPhoneスタンド
持ち運びを前提に設計したiPhoneスタンド
側面に春夏秋冬を表現したBOX
側面に春夏秋冬を表現したBOX

エンジニアリングデザイン学科では、製品を実際に使うユーザー側に立った発想を重要視しています。安全で使いやすいことはもちろん、ユーザー1人ひとりの顔を思い浮かべながら行う“モノづくり”は、多様化がいっそう進む現代には欠かせません。
そこで「スケッチと製図」などの伝統的な手法を学び、デジタルツールを使いこなすための基礎を構築します。また、「人間工学」や「ユニバーサルデザイン」「工業デザイン」といったユーザーに寄り添う発想力を養うためのデザイン系を学ぶカリキュラムに力を入れていることも特徴です。工学を土台にした幅広いデザイン能力を身につけます。

Pick Up 科目
工業デザイン4年次春学期

工業製品を設計するためには、製造する企業にとって経済的な付加価値があると同時に、生産工程を踏まえたデザインが欠かせません。同時にユーザーにとっても経済性や利便性のよい製品であることが求められます。この授業では、第一線で活躍する工業デザイナーを講師に招き、工業デザインの実践を直接学びます。色・形といった外観だけに留まらず、デザインの多元的な機能や意味について、理解を深めます。

Topics芸術学部とも連携

よりアーティスティックな素養を身につけるために、芸術学部のカリキュラムを履修することも可能です。デザイナーやプランナーをめざす人には、アート領域の学びは大きな力となります。

カリキュラムの特徴

「見える工学・触れる工学」を実践する
体験的なカリキュラムが充実

エンジニアリングデザイン学科では、グローバル社会で即戦力として活躍できる工学人材をめざし、「基礎学力」「人間力」「専門実践力」の育成を中心に据えたカリキュラムを開設しています。また最新のデジタルツールをそろえた「デジタルファブ工房(通称ファブラボ)」を活用した、「ものづくり体験」「ファブラボ実験」などの体験型カリキュラムで、全員がモノを生み出す過程を経験します。1・2年次は、基幹科目や工学の基礎科目に加え、モノづくりの基幹分野である「機械設計」や、デザイン工学の中核をなす「工業デザイン」や「ユニバーサルデザイン」の基礎などを幅広く履修。また、選択科目では数理系科目や技術系科目、マネジメントに関する科目も受講可能です。さらに3年次からは「メカロボット」「ファブラボ」「商品開発・デザイン」の専門性の高い3つ領域に分かれ、4年次の卒業研究につながる実践的な学びやスキルを身につけます。

カリキュラムの特徴

3つの専門領域

将来に直結する実践的な学びを展開

メカロボット領域

メカロボットの設計・製作を主題にした領域です。4足歩行ロボットやロボットスーツなど、人に貢献する機械の開発を行います。また、馬や犬などの動物が持つ生体機能や制御を扱うバイオミメティクス(生体模倣技術)も取り入れます。

ファブラボ領域

3D-CADの画面上で、つくりたいモノをデザインし、3Dプリンターやレーザーカッターなどのデジタルマシンを用いて実際にモノを製造する方法を基礎から学修。さまざまな機能材料の形状・材質や効率的な製造法についても理解を深めます。

商品開発・デザイン領域

人間の身体的・心理的な特性や環境を科学的なデータに基づき分析し、安全で使い勝手がよく環境にもやさしい商品づくりを中心に据えます。多彩な授業を通して、科学的思考力と実践力を修得。商品の企画からデザイン・開発・販売まで携わる人材を育成します。

Topics

本プロジェクト担当スタッフはエンジニアリングデザイン学科に所属しています。
本プロジェクト担当スタッフは
エンジニアリングデザイン学科に
所属しています。
「World Green Challenge 2015」のグリーンフリート部門フリークラス他2部門で優勝!

「環境エネルギープロジェクト」の一環として、毎年チャレンジを続けている「玉川ソーラーチャレンジプロジェクト(TSCP)」。1997年の初チャレンジ以来、数多くの国内大会優勝や国際大会で入賞を果たすなどの実績を積み上げてきました。近年は太陽電池と水素を使った燃焼電池を組み合わせた、ハイブリッド・ソーラーカー(ケム・カー)に注力し、2015年にはバイオ水素で走る、2人乗り4輪車燃料電池車「未来叶い」を製作。2015年8月の「World Green Challenge2015」に、この「未来叶い」でソーラーカーグリーンフリート・フリークラスに出場し、グリーンフリート部門フリークラス、ソーラーカータイムチャレンジ部門、グリーンラリーの3部門で優勝しました。

海外研修
海外研修で多様な国際社会を体験し、自分の適性を効率的に体得します

海外の企業・大学での現地研修を通じ、自らの専門と将来のキャリアデザインの明確化を図ること、また多様な国際社会を体験し、その地域のものづくり産業の実態や歴史的・文化的な背景を知り、文系・理系両面における知識の蓄積を図ります。この研修により文化の相違を体感し、コミュニケーション力や自分の適性を効率的に体得でき、卒業研究遂行および就職先を決める一つの判断材料となることができます。3年次の夏休み中に2週間の日程で台湾にて実施しています。

研究室Pick Up

人間を中心に据えて
身近なものや事象をデザインする

人間を中心に据えて身近なものや事象をデザインする

人間工学を学びの中心に置き、新しい働き方の提案、身近な道具やグッズの設計やデザイン、評価などを行っている人間工学研究室。また、玉川大学と小田急電鉄との産学連携事業の第1号として、分散乗車策の検討と提案にも取り組んでいます。

人間工学研究室 阿久津 正大教授

人間工学とは、人に優しく安全で使いやすいものを創り出すこと。使う人の立場で考えることが基本スタンスで、人間中心設計やヒューマン センタード デザインとも言います。

現在、特に力を入れているのが、「シット&スタンドデスク(座位・立位可変テーブル)」の人間工学的な評価と、新たな働き方の提案です。
この机を使って座ったまま作業をしたとき、立ったまま作業をしたとき、そして立ったり座ったりを繰り返しながら作業したときについて、心拍数や脚の筋電位、ふくらはぎの水分量、疲労度などを計測。そこから作業パフォーマンス(生産性)、生理的な疲労度、心理的な疲労度などを評価します。その結果、座りっぱなしだと身体的には楽になりますが、生産性は低く、脚のむくみも多くなります。実は立ったままの作業では、生産性が高くなりますが、脚や腰に疲れが溜まります。立ったり座ったりを繰り返しながら仕事をすることが、最も作業効率が高くなり、脚のむくみも低減されるという結果が出ました。このように立ったり座ったりできる仕組みを取り入れた、新たな仕事環境を提案しています。
この研究室では、研究対象として身近なテーマを取り上げることが多いことも特徴です。例えば、卒業生が手掛けたテーマで、ホワイトボードイレイザーがあります。どのサイズや重さのものが最も使いやすいのかを科学的に検証。エンジニアリングデザイン学科には、3Dプリンターやレーザーカッターなどを備えたファブラボがあります。人間工学と3Dデジタルツールをつなぎ合わせることで、研究の実物検証ができることもこの研究室の魅力です。

3Dプリンター(溶融樹脂の積層成形)
①シット&スタンドデスクを使った立位が
人体に与える評価。
使用するシット&スタンドデスクは
スウェーデン製のもの。
②座位での評価も同様に行い比較検討する
レーザーカッター(切断加工と組付け)

Topics

小田急電鉄との産官学連携プロジェクト

小田急電鉄と連携して、玉川学園前駅における「分散乗車促進策の検討と提案」に取り組んでいます。調査の結果、階段付近で乗り降りる人が集中することなどが判明し、対策として、乗車位置サインの後ろに「ここまで」という示すラインを引き、一定数を越えた際の移動を促すことなどを検討。1年かけてその提案をまとめ、小田急本社でプレゼンを行いました。今後は、実用研究の段階としてホームの表示デザイン、分散乗車の情報提供などの実践的なテーマに取り組んでいく予定です。

阿久津 正大教授

阿久津 正大教授

玉川大学工学部卒、日本大学大学院生産工学研究科修了。玉川大学工学部エンジニアリングデザイン学科教授。明治大学兼任講師、多摩美術大学非常勤講師などを兼任。

STUDENT'S VOICE

3Dデジタルツールなどの設備が充実
実際に自分のデザインを形にしてコンペに出品

工学部 エンジニアリングデザイン学科2年 伊藤 さちこさん

伊藤 さちこさん
3Dプリンターの制作物
3Dプリンターの制作物

絵が好きでデザイン系に進みたいと考えていました。そのとき、エンジニアリングデザイン学科が新設されると聞き、オープンキャンパスに参加。阿久津先生が「この学科は自分で作りたいものが実際に作れるよ」と仰っていたことが決め手となって進学しました。入学して特に印象に残ったのは、ファブラボに備わる3Dデジタルツールなどの設備が充実していて、実際に使える機会が豊富にあること。コスモス祭(学園祭)期間中に開催された「ペンスタンド」をテーマにしたデザインコンペでは、デザインするだけでなく実際に3Dデジタルツールで実物を製作し出品しました。私は使う人のことを考え、見た目よりも機能性を重視したデザインにしたのですが、優秀作品に選ばれ表彰していただきました。初年次からファブラボへ自由に出入りできるなど先生方も親身で、また女子を後押ししてくれる雰囲気もあり、学びやすい環境だと思います。