第13回
高速で歩行する4足ロボット

4足ロボットモデル

知能機械研究室では、4足ロボット、移動ロボット、ロボット・スーツなどロボットの機構・制御に関する研究を行っています。

今回は、4足ロボットの研究について紹介します。

脚による移動は、凹凸、段差、溝などのある不整地に対応した移動が可能ですが、車輪、クローラに比べて移動速度が遅いという欠点があります。もし、不整地を高速で移動可能な4足ロボットが実現すれば、新たな移動手段となり、様々な分野への応用が期待できると考えています。

多くの4足動物は、動的な安定を保ちながら高速で移動可能な動的歩行を行っています。この動的歩行にはいくつかの歩行パターンがあり、移動速度に応じて、単位長さ当たりのエネルギー消費量の少ない歩行パターンを選択していることがわかっています。そして、速度を変化させる時は、歩行パターンを遷移させています。さらに、4足動物は瞬発力のある脚により、高速歩行に必要な跳躍動作を実現しています。

現在、跳躍動作を実現可能な脚機構の検討、高速歩行のシミュレーション、4足ロボットモデルを用いた歩行実験などを行っています。

2015年9月15日 福田靖教授