

情報化社会の進展によって、コンピュータが処理するデータは非常に大きなものになりました。このため、現在のノイマン型コンピュータ(※1)はそろそろ技術向上の限界を迎えると考えられており、全く新しい方式のコンピュータの研究が活発に行われています。「セルラーニューラルネットワーク(CNN)」(※2)もそういった新技術のひとつで、高度な情報処理を高速に行う方法として期待されています。この研究室では画像・映像処理への応用として、ウェーブレット変換(※3)による圧縮方法や高解像度化手法について研究をしています。
(※1)ノイマン型コンピュータ:主記憶装置(メモリ)にプログラムをデータとして格納し、これを順番に読み込んで実行していく方式のコンピュータ。アメリカの数学者、ジョン・フォン・ノイマン氏によって1946年に提案されました。現在、一般的に普及しているパソコンは、ノイマン型コンピュータです。
(※2)セルラーニューラルネットワーク:脳と神経のはたらきをモデルにした情報処理システムの1つ。高度な情報処理を高速に行う方法として期待されています。
(※3)ウェーブレット変換:データ解析手法のひとつ。JPEG 2000という画像フォーマットの圧縮アルゴリズム(処理手順)でもウェーブレット変換が採用されています。


大学で画像処理について学んだのが出発点です。絵画・写真・映像などのすばらしい作品をデジタルデータとして劣化させずに高画質で残したい、そのための研究に携わりたいと思いました。ウェーブレット変換はすでに実用化されていますが、これに加えてCNNによる最適予測が実現すれば、例えば携帯電話のデジカメで撮影した 200万画素の画像がデジタル一眼レフで撮影した1000万画素クラスの高品質画像で復元されることも夢ではありません。

ソフトウェア、ハードウェアともに自分が考えて設計したものを、自分自身の力で実現できること。研究成果を通して企業や社会に貢献できるのも素晴らしいことです。
