人間と知能機械とのコミュニケーションを研究し,ユビキタス時代を切り開く
情報型家電や家事ロボット,携帯電話などのモバイル機器,情報機能を搭載した自動車など, 身の回りのあらゆる機器が情報処理機能を持ち,ネットワークでつながり,日常生活を支えるようになると, いつでも,どこでも情報が得られるユビキタス環境が実現します.
本学科では,このような時代の要請を先取りし,ハードウェアやソフトウェアの知識,情報デザインの基礎, そして「生物に学ぶモノつくり」を習得し,ユビキタス時代に重要な役割を担う, 人にやさしいコンピュータや人間型ロボットのような「知能機械」を研究していきます. 工学系ではあまり見られない,「学際的科目」や「少人数のプロジェクト型演習実験科目」の導入など, 創造的な教育を実践し,人間と知能機械とのコミュニケーションに精通 した, ユビキタス社会に貢献できる未来志向型の人材を育成していきます.
ロボティクス
刻々と変化する環境に柔軟に適応して,ロボット自身が判断しながら行動する自律型ロボットについて学びます.自律ロボットを,センサ情報処理系,行動計画系,運動制御系の3つの処理系に分類し,これらの処理系を実現するための技術と,実際の動作例を学びます.
マイクロメカトロニクス
ロボットのような知能機械を実現するために必要な,機械技術,電子技術,情報処理技術が有機的に結合したメカトロニクス技術について学びます.また,生物の体のさまざまな機構をヒントに,ナノテクノロジーを駆使した微小機械を実現する技術についても学びます.
ヒューマンインタフェース
コンピュータや日用品などの人工物と人との間のインタラクションに関わる諸問題とその解決策を考え,グラフィカルユーザインタフェース (GUI) ,直接操作,アフォーダンスなどの概念を学びます.また,日用品としてのコンピュータの可能性と課題についても学びます.
ソフトコンピューティング
生体の脳機能に学ぼうとするニューラルネットワーク,人間の主観や経験などを積極的に活用しようとするファジィ,進化のメカニズムを抽出し工学的に活用する進化計算,さらには人間の感性を情報工学的に扱う感性工学などについて,基本から応用例までを学びます.
人工知能
基礎理論としての論理学,言語学,心理学,認知科学から,知識情報処理の基盤としての知識の表現,獲得,学習,推論,管理,さらには知識ベース・システム,エキスパート・システム,音声や画像の理解,ニューラルネットワークなどについて学びます.
情報デザイン
色彩,造形,レイアウトなどの一般的なデザインおよび情報デザインの概念を学びます.ソフトウェアのユーザインタフェース設計,インターネット上の情報サービスの画面 デザイン,コンピュータなどの情報機器の工業デザインなどについて,実例をもとに学びます.