発泡スチロールトレーは、軽く衛生的で保冷・保温性が良い、水に強いという理由から、生鮮食品や惣菜などの容器として広く使われています。
最近、スーパーマーケットの店頭などで使用済み発泡スチロールトレーの回収が行われるようになりました。回収された使用済みトレーはリサイクル工場に運ばれ、破砕−溶融−裁断などのプロセスを経て、粒状のプラスチック製品の原料(ペレットといいます)になります。ペレットは日用雑貨、おもちゃ、文房具、ビデオカセットのケースなどの様々なプラスチック製品の材料として使われます。
発泡スチロールトレーのリサイクルをスムーズに進めるために、次のような点に注意しましょう。
同じ発泡スチロール製品でも、家電製品の梱包材や果物を包むネット状のものなどはトレーとは材質が違います。また同じトレーでも、力を入れないと割れない固いものは一緒にリサイクルできません。トレーの回収ポイントには回収できるものが表示してありますので、それ以外のものは回収箱に入れないようにしましょう。
回収されたトレーに不純物や汚れが付いていると、再生したペレットの品質に大変な悪影響を及ぼします。トレーはラップやラベルをはがして、きれいに洗い、乾かしてから回収箱に入れましょう。
不要になった衣類などはリフォームして家庭内で再利用したり、不要品交換やフリーマーケットで欲しい人に譲るようにして、できるだけごみにしないようにしましょう。一方、自治体の分別回収やPTA、町内会などが行う集団回収で集められた古繊維製品は、ウエス(機械の油拭き布)や反毛(布を粉砕して綿状に戻したもの、フエルトや糸の原料となる)に加工されたり、中古衣料として海外に輸出されます。
河川や海を汚すのは工場排水だけではありません。家庭からの生活排水も大きな原因になっているのです。大さじ一杯分の食用油を川に流した場合、魚が住める元のきれいな水にするためには風呂桶10杯分の水が必要になるとも言われています。
きれいな自然環境を守るために、私たちは使い終わったてんぷら油などをそのまま捨てるのではなく、適切に処理しなければなりません。こうした考えから、近年、廃食用油のリサイクルが活発に行われるようになりました。
まず家庭から排出される廃食用油については、地域のボランティアグループによる石けんづくりなどのリサイクル運動が盛んになってきてはいるものの、まだ多くは捨てられているものと思われます。
一方、外食産業や食品工業から発生するものについては量がまとまっているため、古くから回収・利用される割合が高くなっています。このような事業所で発生する廃食用油の用途としては、塗料・脂肪酸・石けんの原料、配合飼料、燃料化などがあげられます。