コーネルフォト日記−36(3月1日)

2月はあっという間に過ぎてしまい,日記の題材もないままになってしまいました.その2月から準備したのが,写真展.イサカのダウンタウンにあるState of the Art Gallery主催の,第14回写真展The 14th Annual Juried Ph0tography Show(ちゃんと審査がある)に作品を出してみました.総数150近かった中から100点余りが一次審査をパス.かろうじてこれは通過.惜しくも?受賞は逃したものの3月1 か月間作品がギャラリーに展示されることになりました.3月1日にオープニングレセプションがあったので行ってきました.
 
狭いギャラリーに,撮影者+αで100名 以上が集まり,熱気でむんむんの中,いよいよ授賞式の始まりです.マネージャーからの総評.今回は作品数が多く,審査は難しかったとのこと.
特賞を受賞したキース.ドイツに旅行したときに撮った写真を,Photoshopで加工して印刷した作品で賞金150ドル.受賞への意見は分かれていましたが,本当に写真が好きって人でした.
 
白黒写真の2位(賞金50ドル)はジョリーン.彼女は作品を持ち込んだのが同時で,そのときに額装だけでも負けたと思った相手でした.廃墟となった教会のセピア調のパノラマ.
白黒佳作(賞金25ドル)はステファニー.変わった樹形を題材にDancing Treeと題を付けた作品.この日,ずっと花を持ち歩いていて,なんとも不思議な雰囲気の人でした.
カラー写真1位 (賞金100ドル)はジャニン.ユタ州の湖で撮った日の出前の星の長時間露光の写真です.実は右下に寝袋が写っていたりしてー,と撮影の苦労 話も楽しい人でした
この3人の写真は地元の新聞に掲載されたはず...
 
今回はダイアンの勧めで参加.彼女は日本で撮影した 北アルプス山頂のお地蔵さんの写真.絶対の自信?だったみたいだけど,惜しくも賞外でした(でも受賞者風に撮影).
この日はギャラリーのスタッフが取材のためのカメラを忘れた(!)というので,代わりに 上記の撮影をしつつ,いろいろ写真を撮らせてもらいました.唯一自分の写真だけはダイアンにお願いしました(受賞者風?,もちろん賞外...).

今回,Piglet Corner(3ページ目の写真)から作品を選んだのですが,実はデジタル画像を高品質に出力するチャンスがなく,結局手持ちの40ドルのEpsonの3色インクジェットでの印刷になってしまいました.中間調はどうしてもドットが目立ってしまうので,できるだけ単色のものをさらに単色で印刷できるように加工して印刷しました.そのため出展上限の3点をあきらめて1点だけ出展.全体に赤い作品が少なかったので非常に目立ちました.

左が原画,右が加工後の出展作品です.

 
ギャラリーの面積のわりには展示数が多く,撮影者のレベルもさまざまなので,題材的に似たものを集めるなど,展示には相当の苦心のあとが見られました.
たくさん展示したいという気持ちの表れかちょっと狭苦しかったですかね.せっかくの受賞作もすごく高いところに展示されていて,台に上らないとよく見えない.受賞作品くらいは責めて見やすい位置にして欲しかったけど,一次審査-->展示-->プロによる受賞作選定という作業だったようだから仕方ないのかな.
 
全体にデジタル作品が多く(半数以上),フィルムで撮影してもデジタル加工して印画というものも多かったようです.電子顕微鏡写真も出展してありました.初めは地域の写真展と軽く見ていたのですが,やはりかなりの力作 揃い.もうちょっと早く知っていたら,いろいろ準備できたのにと後悔もひとしきり. 来年も出せとか,写真クラブには入れとか,勧誘も受けるのですが,イサカ暮らしもあと3週間.最後の最後にまたひとつ,イサカのいい想い出ができましたました.
 

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