コーネルフォト日記−2(4月4+5日)

両日とも前夜の雪がうっすらと積もりました.5日の方が雪が深かったので,二日分の写真を使って,フィールドステーションから大学の研究室までの通学路を紹介します.(雪の多い方が5日,少ない方が4日です)
うっすらと雪化粧したフィールドステーション( リデルLiddellと呼んでいます.通常無人だったのが住人ができたと変な感謝のされ方をしています).

この朝は予感があって日の出前に目が覚めてしまいました.

最初の目標物は西に向かったところにある1本のトネリコの木.道にはまだ雪が残っています.道の両側はコーネル大学獣医学部の牧草地です.木の梢ではたくさんの鳥がさえずっていました.
トネリコの木からは道を左に曲がり,コーネル大学獣医学部の馬牧場のフェンス沿いに進みます.上空を雁?が飛んでいきました.
フェンスを離れて森の小道に入ります.大木が倒れたままになっていて,激しく荒れた感じがしますが,森をできるだけ自然状態に置いておくというポリシーがあるそうです.
この森はカシ類が優占種です.落ち葉の上にはまだ雪が残っていました(左).時間がたつと道がぬかるんでくるので,融け始める前に歩く必要があります. 森の中には鳥がたくさんいます.さえずりを聞きながら歩いていると,目の前で胸の赤いコマツグミが歌っていたりします(右).
森が終わるところでフォール川に出ます.吊り橋をわたって,川沿いに下って行きます.雪解け水が多いためか結構な水量です.ただしこちらも今年は暖冬で雪が少なかったため,雪解け水による水害などはなさそうだという観測です.
吊り橋を渡ったところでForest Home通りに出ます.制限時速は35マイル(55km/h)ですが,集落に入るところで25マイル(40km/h)になります.この集落には古い建物は見あたりませんが ,18世紀には小さな工場などもあったようです.道の左側はコーネル大の植物園です.
植物園からはPlantation(植物園)通りを上っていきます.コーネル大学はふたつの谷にはさまれた段丘の上にあり,結構坂が多いです.この道筋でリスを見かけました.
春が近いせいか,鳥も結構にぎやかです.
滑りやすいところには塩がまかれています.この塩が車両の金属部分を痛めるので問題になっているようです.大学の留学生センターではいろいろなチラシを作っているのですが,そのなかには,"Surviving Ithaca Winters(イサカの冬を生き抜くために)"なんてのもありました.寒さ対策,足下対策などが詳しく書かれています.
植物園通りから途中植物学部の温室群を抜けて大通りに出ます.これがTower通りと呼ばれている大学の目抜き通りです.バスが走っていますが,教職員は無料パスが支給されます.バスのすぐ左が目指すMudd Hallです.
コーネル大学神経生物学 ・行動学部の入っているMudd Hallです.入口が2階にある変則的な建物ですが,矢印のところが私の居室になっているSeeley教授の図書室です.窓の下には建物の正式名称であるSeeley G. Mudd Hallとありますが,ここで私が師事しているThomas D. Seeley教授とは関係ないようです.
 
両日ともここまで来るのに1時間ほどかかりました.直線距離で3km離れていて,急ぎ足で40分くらいといわれていますが、動物にであったり,花を見たり,写真を撮ったりしていたらあっという間に時間が過ぎてしまいますね. そのうち研究室の窓からの風景などもお伝えします.

 

 

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