コーネルフォト日記−12(7月3日)

日記といいながら一か月ぶりの更新です.すみません(10日ほど休暇をいただきました).暑いですね.イサカは連日30度を超えています.気の早いアメリカ人でなくとも水辺が恋しい季節です.アメリカといえばナイアガラの滝が有名ですが,イサカ周辺,もちろんコーネル学内にも数多くの滝があります.そこでニューヨーク中・西部の名瀑200選(Rich & Sue Freeman. 2002. 200 Waterfalls in Central & Western New York. A Finders' Guide. Footprint Press)にも紹介されたイサカの名瀑を暑中お見舞い代わりにお届けします.
 
まずはIthaca滝.フォール川で最大級の自然の滝です.車からでも見えるLake 通りからの眺めでは水量の多い右半分が見えません.ほんの少し歩くと滝床に近づくことができます.ただし,気になるのは「鉛に注意」の看板.靴を払うこと,手を洗うこと,だそうです.滝壺に浸かっている人もいたけど,大丈夫?
 
こちらは学内の代表的なTriphammer滝(フォール川).Thruston 通り橋からの眺めは高所恐怖症の方にはお勧めできません.よりBeeBe湖に近い歩行者用の橋からの眺め(右)で充分怖くて涼しいです(ちなみに中村はお勧めされない側です).
Thruston通り橋から下流側をのぞくと,はるか下に河床がみえます.こんな渓谷が学内にあること自体がすごいことですね.同時にコーネルが自殺者の多い大学という噂の根拠を作っているようです.高所恐怖症の場合,すでに橋の欄干に近寄れないので,落ちることはなさそうですけど.
さらに下流では水遊びをする文字通りの老若男女たち.吊り橋からの眺めですが,University通りから川岸に降りられるようです.
 
カレッジタウンの入口,シアター横からカスカディラ川に降りる小道があります.ここから渓流沿いにダウンタウンまでコーネル植物園が管理する遊歩道となっています.数々の滝があり,木陰で涼しく,石畳を中心とした道はよく整備されていて,坂もそんなにきつくありません(上記の本では難易度が高めに書いてあります).
滝の多くは落差の小さい階段状の滝ですが,水音も,見かけもいかにも涼しげです.岩の上には物思いにふける学生たちの姿もありました.
さらに下ると,石造りのアーチ橋が現れます.ここは川幅が最も狭くなっていて,下流側に比較的落差の大きな滝があります.最も見栄えのいい部分ですね.
さらに下流側で,川は直角に曲がっています.この部分の河岸の崖はみものです.川は砂防ダムの堰堤のように平らな落差の小さい段を静かに下りていきます.
最も下流側の幅広な滝です.この先はカユガ湖への細々とした流れになります.右端の学生が最も流れの急な部分に挑戦しようとして結局転びました.危ないので真似をしないように.
ここまでの行程が1kmちょっと,午前中には下流側から,午後には上流側から歩いてみましたが結構たくさんの人に出会いました.お弁当を食べるのにいい場所を見つけられればピクニックにも向いていそうです.遊歩道は危険防止のため日没後は閉鎖されます.また看板にあるようにアルコールはだめです.
 
イサカ近郊の地質は砂岩,泥岩,シルト岩などの堆積岩で,貝類の化石もよく見つかるようです.今回歩いてみてカスカディラ川の渓流歩きは夏でも木陰があり涼しく,秋の紅葉時期にも美しそうでした.冬の凍り付いた滝もいいようです.
 
注)高所恐怖症の中村に代わって一部の写真は10日間遊びに来た嫁さんが撮影しました.
 

もどる