コーネルフォト日記−22(10月4日)

コーネルに来て半年が過ぎました.今年は異常気象で,秋の訪れも遅いようですが,日増しに木々は秋らしく紅葉し始めています.その時期をねらって,今日は英語のクラスで,コーネル植物園の樹木園ツアーをしてきました.ちなみにこの写真はリデルからほど近いHasbrouck Apartmentsの入り口付近の紅葉(本日)です.
 
今日の講師は植物園でボランティアガイドをしているベティさん(50年代の卒業生ってことは...?歳,でも若い).トレーナーは植物園オリジナルです.
樹木園は150エーカー(換算して下さい)の面積にアメリカ東北部の主に耐寒性の高い樹種を植えてあります.今回のハンドアウトに"tough trees for tough sites"と書かれてある通りですね.ただ日本人の目からみるとわりあい馴染みのある植物が多い感じはします.
ここは,フォール川とその支流の氷河が流れ落ちたあとの名残を残していて,地形的にも見るべきものがあります.特に,Newman Overlookからの眺めは広さを感じさせます.ただ今にも雨が降りそうな肌寒い中での見学で,動いていないと辛いほど,じっくりゆっくり見るのは次の機会にしましょう.
 
この付近にはカエデ類が集めてあります.彼女が説明しているのはred mapleという葉柄の赤いカエデ.まだ紅葉には早かったですね.

植物園ということで,植えられている樹木は基本的には展示標本です.上のような金属のタッグがつけられています.1行目のAcer rubrumはred mapleの学名,Aceraceaeはカエデ科.通名の下には種々の識別コードと登録日(植えられた日?).すべてデータベース化されているので,コンピュータでこの樹木の情報を引き出すことができるんだそうです.

 
これもカエデの一種.幹が緑地に白のストライプが入ります.ムースやエルクが好むので「ムースウッド」という名前があります.ここにもムースがいるのかって質問が出ました.
クラブアップル.小指の先ほどの小さなかわいらしいリンゴです.赤くてきれいですが,かじってみたら渋くて食べられませんでした.鳥が好んで食べるそうです.味覚は共有されていないらしいですね.
一枝だけ黄色く色づいているのはユリノキ.一応英語のクラスなんで,質問をしないと話になりませんが,でも寒くて早く帰りたい?
 
左はウサギから幹を守るための囲い,右はシカよけの網.植えたばかりの時期はやはりこうして守ってあげないと,野生の餌食になるでしょう.これから冬になるとますますシカによる食害が問題となるそうです.
 
 

学内あちこちにある植物園の案内板です.コーネルの植物園は「日記18」でも部分的に紹介しましたが,詳細は,下記サイトでも.

http://www.plantations.cornell.edu/

また,教科書として販売されていましたが,Cornell's Nature Areasは植物園の主だった部分と,植物園が管理している自然エリアの解説本です.この表紙のような美しい秋は今年は望めそうにありませんが,本はとても参考になります(地図付き).
 

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