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6/19(金)「国際協力セミナー」 報告

「ダメなら成功例から学んで再挑戦し、あきらめない。自分ひとりでは難しく、一緒になって考えてくれる人が必要であり、大切である」

2015年6月19日、教育棟3階ラーニングコモンズ アカデミックスクエアにおいて、「国際協力セミナー」(主催:文学部コミュニティと比較文化学科太田ゼミ)が開催されました。前半は(独)国際協力機構(JICA」が実施するボランティア事業の概要、後半はウガンダ(東アフリカ)における村落開発普及体験談という二部構成で、最後に質疑応答の時間が設けられました。国際協力・交流を考える機会となる今回のセミナーには、比較文化学科太田ゼミ生と玉川学園高等部の学生を始め、40人以上が参加しました。


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前半はJICA職員である巨海(こみ)亮二さんが、JICAによるボランティア事業について紹介してくださいました。JICAとは、多様な援助方法で開発途上国への国際協力を行っている日本の独立行政法人です。玉川大学からも青年海外協力隊員として、既に156名もの学生が世界で活躍しているとは驚きました。JICAの青年海外協力隊員となるには、特別な資格を持っている必要はなく(*職種に依る)、試験合格後、国内で3ヶ月ほどの派遣前研修があり、派遣後には実地で学びながら活動することになるそうです。しかし、コミュニケーション力は重要なので、一定以上の言語能力が求められるとのことでした。そして派遣にかかる諸費用については「JICAから支払われるから安心してください」(*政府による国際協力事業費の一部:税金)と仰っていました。


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後半は青年海外協力隊、村落開発普及員として2年間ウガンダに派遣され、農村でネリカ米の普及や環境改善に従事した平野裕士さんの体験談をお聞きしました。平野さんの任地はウガンダの首都であるKampala(カンパラ)からバスで4時間ほどの農村でした。その地で平野さんは、3代目の村落開発普及員として、ネリカ米栽培農家の援助や、まだ手の届いていない地域での普及活動を行いました。現地の人々と協力して農家を集め、「ここは高地にあり水が溜まりにくい。よって少ない水でも育つネリカ米が適している」と指導しました。さらに水の管理にも着眼し、水路作りも行いました。しかし池の水をポンプで引き上げるとき、ポンプが古くて失敗してしまったそうです。「灌漑用水の貯蓄が少ないため、農家のみんなが水の管理方法を知る必要がある」と平野さんは語っていました。


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質疑応答では高校生・大学生ともに多くの手が挙り、「ボランティアは誰からも受け入れられるのか。どんなときに住民から不信感を感じたか」「平野さんの将来の職業は」「この経験から何を学んだか」など、たくさんの質問が投げかけられました。これらに対し平野さんは「村人は、手を振ると笑顔で降り返してくれるのに、話をしようと敷地に入ると顔付きが変わったとき。新しい試みへの警戒心が強いので、根気よく話をして信頼関係を築くことが大事だった」「これからもアフリカと繋がった仕事がしたい」「ダメなら成功例から学んで再挑戦し、あきらめない。自分ひとりでは難しく、一緒になって考えてくれる人が必要であり、大切である」とお答え頂きました。

文責者感想:私にとって、「国際協力セミナー」はとても良い機会でした。まずボランティアの諸経費がJICA負担(公費)だということに驚きました。これを知っているのといないのでは、ボランティアに参加するハードルが大きく違うと思います。そして参加条件に専門的な知識が要らないことで、増々参加しやすいと思いました。しかし、研修があるとはいえ素人が現地に行ったとして何ができるのだろうか、と考えました。しかし大切なのは平野さんが仰っていた通り「失敗を失敗で終らせるのではなく、経験から先につなげること」だと思いました。ボランティアとは助けに行くという反面、自分の学ぶ場でもあるのだと気づかされました。巨海さん、平野さん、貴重な講演、どうもありがとうございました。

2015年6月19日 文責:玉川大学文学部比較文化学科 3年 房野蒼士郎、4年 小林千紘