第1回国際プロポリス会議
2000年9月1日−2日
於:ブエノスアイレス  シェラトンホテル・リベルタドール

名誉大会長:松香光夫(玉川大学ミツバチ科学研究施設,
プロポリス研究者協会代表幹事)
大会長:Sr. Daniel Groppa (REINO社・会長)
実行委員長:Ing. Agr. Victor Groppa(REINO社・総支配人)
科学プログラム委員長:Ing. Agr. Enrique Bedascarrasbure
(国立ブエノスアイレス中央大学教授)
主催:PROAPI(国立農業技術研究所・INTAと,国立ブエノスアイレス中央大学による総合養蜂開発計画),およびREINO社
 初日は大会場で講演会.予想を超える700名余りの参加で開始が遅れたほど.午前にアルゼンチン,ブラジルのプロポリス事情講演3題があり,午後からは,ウルグアイ,アルゼンチン,エジプト,と日本(松香)のプロポリス研究,経済などの紹介.質問も熱心で果てしなく,2時間半ほども延長となる.
 この会の主催者の核であるREINO社は,健康食品,化粧品等の訪問販売を中心とする会社で,急激に発展しつつある.大会実行委員長Victor Groppa氏は,幕張のFOODEX,食品博でもおなじみで,参加者にも同社の社員が多いようであった.

 第2日の午前は2会場に分かれて,「プロポリスの生産と流通」,「医薬としてのプロポリス(ミニシンポジウムを含む)」.8時半から予定の一般講演が2会場ともエントリーが多く,強引に整理したようだがそれぞれの発表も時間延長で,大分計画がずれていた.それでも,昼休みはバッチリとるアルゼンチン・スタイル(?)で堂々としたもの.プログラムの一部は収まりきらずに午後にシフト.
 午後は,大会を後援する行政関係者等による公式見解表明があり,力の入れようが感じられた.その後,午前から回ったグロッパ委員長の「プロポリス市場論」.続いて,松香が藤本琢憲,中村純,笠原麗美氏との共同研究成果「各国のプロポリスのUV,TLC,HPLCによる分析比較」を,スペイン語の同時通訳で発表
(写真).時間の一部を,(株)ミコー(山田養蜂場)加藤学氏の観察成果「プロポリス起源植物Baccharis dracunclifoliaからプロポリスを採取しているアフリカ蜂化ミツバチの行動」の公開にあてた.最後は,ベダスカラスブーレ科学プログラム委員長による「アルゼンチン・プロポリスの性質」で締めくくられた.
 大会終了の翌日は,参加各国の科学・技術関係者が缶詰になって,プロポリス分析法の検討を論じた.プロポリス後進国としてのアルゼンチン,ウルグアイ関係者の熱意の感じられた一時であった.

(松香光夫)