お米作りに挑戦(尾道市栗原小学校の場合)

栗原小学校の皆さんとは平成12年に「古代の食事」で仲良しになりました.濱本先生は5年生の受け持ちになり総合学習で「お米作りをやろう」と子ども達に呼びかけて「バケツ稲栽培」にチャレンジしました. 

  

いよいよバケツ栽培の始まり始まり・・・(左)       小さかった苗もみるみる生長してきました.(右)

 

  

ぐんぐん成長してきました.うれしいなあ・・(左) おやおや,葉っぱの先がかれてきたよ・・心配だなあ・・(右)

   

どの苗もどの苗もみんな同じように葉先がかれてきました(左) こうなると,もう大変(右)

  

よく見ると根元のぶぶんに青いコケがはえている・・いやだなあ・・

  

なんだか,ちっちゃな虫もついているぞ・・(左)  茎の中にマユがある・・害虫だ!(右)

  

病気や虫の害を乗り越えて稲は何とか穂がつきはじめました.(左)やったあ!お米ができるぞ!今度は鳥から守らなきゃ(右)

一人2株ずつ稲刈りをしました・・うれしいなあ!

   

無事「しゅうかく」..これが私たちがいっしょうけんめい育てた稲.

10月9日に稲刈りをしました。JA(尾道農協)の取材があり、ラジオにでたり、JAの月刊誌に載ったりしました。刈り取った稲をベランダに干しました。(濱本明子先生のメール)

11月1日に1人2株の自分の稲の脱穀をしました。1粒ずつ丁寧に手でしました。家で栽培していた子が2人持ってきてくれたので、それも合わせて、脱穀したときは1080グラムありました。(濱本明子先生のメール)

  

   

11月5日には籾すりをしました。少し手でもしましたが、食糧事務所の人が来てくださり、手動籾すりきを使ったり、小型籾すり機を使ったりして玄米にしました。(写真) 玄米にしたら700グラムになりました。(濱本明子先生のメール)

 

   

白米は毎日食べているので玄米で食べようということになり、玄米おにぎりにすることにしました。でも、クラスで収穫したのはヒノヒカリ 700グラム(4合半)で、38人で食べると一口ずつしかなく寂しいので、別に玄米コシヒカリ を炊いておにぎりにしました。(濱本明子先生のメール)濱本先生

イイですね〜子ども達が小さな手で脱穀したり籾摺りしている様子が目に浮かびます.一口ずつのおにぎりも,スゴクおいしかったでしょう?(ゲンボー先生のメール)

今後は、稲を刈り取った後の稲わらで縄をなってリース作りを計画しています。稲を刈り取った後の樽には、いちごと玉ねぎを植えています。(濱本明子先生のメール)

  

ワラでお正月のかざりやクリスマスのリースを作りました.

みんなの作品.今年のクリスマスにはこれを飾ります.


玄米おにぎりパーティの,一口感想文.

美優 自分で作った玄米おにぎりはおいしかった。ふつうのおにぎりより玄米のほうがおいしい。

奈美 お米ができるまでは大変だったけど、できて、みんなで食べるとおいしかった。

未来 やっぱりヒノヒカリよりコシヒカリのほうがおいしかった。自分でおにぎりを作れておもしろかった。

晋伍 ヒノヒカリもコシヒカリも味がいっしょだった。おにぎり2個でおなかがいっぱいになった。

法也 玄米ご飯はおいしかった。白米と昆布は合うけど玄米と昆布は合わなかった。

翔也 自分で育てたほうの米がおいしかった。また、作って食べたい。

宏紀 自分で育てたお米のほうがうまかった。塩味があるほうがおいしいと思った。

  自分たちで作ったお米のほうがおいしかった。お米作りをしてよかった。

紗弥 自分たちで作ったお米はおいしかった。また、みんなで作って食べたいです。

智恵子 お米を作るのは大変だったんだけど、やっぱり自分が作ったお米はおいしかった。

千尋 お米を作るのは大変だったけど、おいしくできてよかった。また食べたい。

美咲 白米より玄米のほうがおいしかったし、玄米を1回しか食べたことがなかったから、また食べたいと思った。

 自分で作ったお米はおいしかった。少し量が多くておなかいっぱいになった。白米のほうが自分は好きだ。

悠太 玄米を食べたのは2回めだけどおいしかった。また食べたいな。

紗矢香 自分で作ったお米はおいしかった。青いのもあった。白米より玄米のほうがおいしい。

晴貴 両方おいしかったけど、コシヒカリのほうがおいしかった。また食べたい。

紀子 みんなで作ったヒノヒカリも後から食べたコシヒカリもおいしかった。玄米はちょーうまかった。

祥太郎 中に何もいれなくても塩味がきいていておいしかった。5の4のお米はコシヒカリと同じくらいおいしい。

未奈代 お米を作るのが大変だったけど、おいしいお米が食べられてよかった。

竜輔 自分たちで作った米のほうがおいしかった。ごまなしで塩だけのほうがよかった。

友美 コシヒカリのほうがおいしかった。玄米おにぎりはおいしいと思った。

拓歩 白米と玄米では味がぜんぜん違った。白米はやわらかいけど玄米はかたかった。

優成 5の4のお米はよくできていた。ごまが入ってなかったらもっとおいしいと思った。

駿也 自分ちで食べるより、自分でおにぎりを作って食べるほうがおいしかった。

雅史 自分の作ったお米のほうがおいしかった。でも、白米のほうがやっぱりおいしいと思う。

成紀 卵焼きを入れた玄米おにぎり最高! 玄米はおいしいゾ〜。

裕亮 米を作るのは大変だったけど、食べてみるとおいしかった。まだ食べたい。

絢香 ヒノヒカリとコシヒカリとだいたい同じ味だった。今日の玄米おにぎりはとてもおいしく感じた。

進太郎 ヒノヒカリもコシヒカリも同じような味がした。玄米ご飯はちょっとしか食べてなくてもおなかがいっぱいになった。

広貴 おいしかった。お米を作ったかいがあった。5の4のお米はよくできていた。

直紀 なんかこりこりとしておいしかった。自分が作ったヒノヒカリのほうがおいしい。

由梨奈 あんまりおいしそうに見えなかったけど、炊いてみたらすごくおいしかった。後で食べたコシヒカリより5の4のヒノヒカリのほうがおいしく感じた。

 自分たちが作ったヒノヒカリのほうがおいしかった。玄米より白米のほうがぼくは好きだ。

千瑛 自分たちでがんばって作ったお米だったからとてもおいしかった。またお米を作ってみたい。

真帆 米を作るのは大変だったけど、できて食べたらおいしかったのでよかった。今度の玉ねぎやイチゴも上手にできるといいな。

加歩 自分たちで育てたお米はおいしかった。白米で食べなれているから、玄米はあんまりたくさんは食べれないなと思った。

慶将 白米より玄米のほうがおいしかった。でも、白米のように毎日食べていたらあきると思った。

悠次 おいしかった。米がおいしくできてよかった。また機会があれば作ってみたい。


以下は濱本先生・5年4組の児童とのやりとり(抜粋)です.

ゲンボー先生.今年度、私は、5年生を担任することになりました。総合的学習の本格実施で、本校の5年生は、前半で、米作りに取り組むことになっています。前回(1999・2000年度)、私が5年生6年生で米作りをしたときは、自分のクラスだけでしました。今回は、4クラス、児童153人での取り組みになりますし、4階の教室のベランダでの栽培になります。土は?植える容器は?苗は?具体的に週3時間の取り組みはどのようにすればいいの?もう、来週から始めなければなりません。・・・・・まず、何からどうすれば?・・・と疑問がいっぱいです。

まず、何からどのように取りかかればいいのか、ご指導いただけないでしょうか。実践校の事例などあれば、お知らせください。学年での話し合いも、どうしよう?わからんねえ・・・、からすすみません。どうか、よろしくお願いします。 2002年4月6日(濱本明子)                 

プランターはできるだけ大型のもを選ぶ.水が抜ける栓があるもの.これは水の管理がしやすいからです.でもバケツでもできます.棚があったほうが更に管理しやすい.土はそこいらの黒土でOK.しかし,砂利や植物の根はよく取り除くことです. 予算があれば園芸業者から黒土を買うのも手です.特に肥料は必要ありませんが,化成肥料を軽く一握りくらいはあげてもよいですね.水も水道で結構.稲は強い植物です.プランターならこれといった道具は不要です.手でできます.ただし土を取りに行くときにはスコップが必要かな.

種籾を5〜6粒を20〜30センチ間隔に播く.日本晴れという品種が作りやすい.コシヒカリは茎が細く倒れやすいですよ.苗が出たら3〜4本に間引く.(ただし.観察するために多めに残しておくのも良い)(もしくは,根っこ観察用に先生が別に育てるか・・)

水の管理が一番大変で,穂が出るまで水を多くして絶やさないこと.植物は手をかければかけただけ立派に育ちます.虫がついたら手で取る.雑草が生えたらすぐ抜く・・そして水の管理には神経を使う.

夏休み中はどうしますか?もって帰らせるには重すぎます.学校に置いておくなら当番を決める必要があります.ここが一番の難関で失敗の大部分はここでおきます.

水は結実しても必要ですが普通の植物のように土が湿っている程度です.近くの田んぼを見てください.ある時点から水を減らします.つまり湿田から乾田にするわけでこれはプランター栽培でも同じです.(ゲンボー先生)


ゲンボー先生へ

今、私たちは、米作りに取り組んでいます。お米を取り入れた後のわらはどうしたらよいのかなと考えました。

わらから作られるものを調べたいのですが、何か知っておられませんか。わら草履とわらのミニぼうきは、本で見つけました。そのほかの使い方が見つかりません。何かあれば教えてください。よろしくお願いします。

栗原小学校 5年4組由梨奈・絢香・恵理

みなさん,メールをありがとう.

昔はたくさんのものがワラから作られていました.今では畑にしいて土の蒸発をふせいだり, イチゴなどの実に泥がはねないようにしたりするのに使われています.またワラをきざんで,土や薬品と混ぜて肥料にしたり,土の悪いところにまく「土壌改良材」(どじょうかいりょうざい)などに使われています.

今ではお土産や民芸品になってしまったものとして.「わら靴」「みの」(いまだとレインコート)「わらじ」があります.また「むしろ」や「縄」は今でも使っていますね.「灰」は畑にまいたり火鉢に入れたりします(これはあんまり見ないけど). 「納豆のつと」は今ではほとんど見ませんが,もともとはワラの中に大豆を入れて納豆を作ったのです.

広島の方ではあまり納豆を食べないから分からないでしょう?ワラには「枯草菌」(こそうきん=納豆菌ともいう)がついていて,ゆでて冷ました大豆をワラで包むと,発酵(はっこう)して納豆がができあがります.

今の納豆はパックに入れた大豆に納豆菌をかけて作っています.昔の人はこれを偶然に見つけたのですね.

ゲンボー先生


ゲンボー先生.わらに関する返信メールをありがとうございました。

本校では、今年の夏休みに校舎の大規模改修工事が行われ、休み中に子ども達が校舎内に入ることができません。もちろん登校日もないので9月まで子ども達は稲の様子を見ることができません。担任が水やりなどします。今の稲の状態は2年前と3年前に私が実践したときと比べ大変よくない状態で、枯れてしまうのではないかととても心配しています。(写真もいっしょに送りますね。) 今はただただ、お米が収穫できればいいなと願っているところです。こんな風に枯れてしまったのもあります。なぜなのかなあ???(濱本明子) 

枯れる原因は

1.水の管理

2.病気

が考えられます.

密生を避けて風通しをよくすることと,水を絶やさないこと.この2点を守ってください.暑い日が続きますがお体を大切に・・稲も人も健康第一!

ゲンボー先生 


平成12年の学習に行く  「お米の学習」ページに行く  「鎌倉時代の勉強をしよう」に行く