工学教育論 ─理念と実践の基礎研究─ |
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王沛民(浙江大学高等教育研究所教授・副所長)・顧建民(浙江大学高等教育研究所主任)・劉偉民(浙江工業大学助理研究員)著
関正夫(広島大学名誉教授)・大塚豊(名古屋大学大学院教授)編訳
A5判上製・468頁
定価 |
:9,975円(税込) |
発行年月 |
:1998年10月 |
ISBN |
:ISBN4-472-11211-6 C3037 |
ジャンル |
:工学 |
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1980年代以降、世界各国で工学教育改革が進行している。主要国の高等教育研究・科学社会学の膨大な成果をふまえ、現代科学技術の進展や社会の経済発展に対して工学教育の理論と実践はどうあるべきかを検討する。工学教育全体を複雑な人工システムとしてとらえ、歴史的・国際的なパースペクティブを重視した総合的な研究 |
本書の特徴
・主要国の高等教育研究の成果、歴史・文化的伝統をふまえた大学レベルの工学教育論である。
・構造・機能・過程・環境・階層の5概念にもとづくシステム論を採用している。
・工学や工学教育の概念を、時代・社会の変化のなかでとらえている。
・工学の理論や法則にのみ関心を向けるのでなく、実践方法の究明・開発をも重視している。
・科学・技術の発展の側面だけでなく、専門的職業の発展の面から工学を考察している。 |
主な目次
日本語版への序文
序 文
I 序論─基本的な方法と概念
一 なぜ工学教育を研究するのか
二 人工システムとしての工学教育
三 工学教育研究の方法としてのシステム論
四 工学と関連する諸概念─工学教育研究の前提的諸概念に関する説明
五 結び
II 工学教育の歴史─現状把握と将来展望のための基礎
一 工学略史
二 工学教育の形成と確立
三 工学教育の発展
四 工学教育の将来展望
五 結び
III 工学教育の環境─現代的環境に適応する工学教育の検討
一 環境の中の工学教育
二 科学的環境と技術的環境─科学と技術の関係
三 経済的環境、政治的環境と社会的環境
四 生態的環境
五 結び
IV 工学教育の専門的側面─工学の諸側面に関する総合的検討
一 工学の範囲と対象
二 工学の活動と考察方法
三 工学の方法
四 工学の方法の新概念
五 結び
V 工学教育の目標─システム論にもとづく工学教育目標の検討
一 「価値体系」としての目標体系
二 大学の目標・機能と教育の目標・機能
三 工学教育目標の外的考察
四 工学教育目標の内的考察
五 工学教育目標の動的考察
六 結び
VI 工学教育システムの構築─カリキュラム計画の理論と方法
一 カリキュラム設計の使命
二 工学カリキュラム
三 工学カリキュラム計画─「設計」の設計
四 実例研究─工学カリキュラムの新しい方向
五 結び
VII 工学教育システムの運営─授業実践の理論と方法
一 授業実践の使命
二 授業と授業過程
三 学習と教授─活動と方策
四 教授と学習─方法と整合
五 「教育─研究─生産」の三つの結合
六 結び
VIII 工学教育システムの管理─工学の観点に立つ高等教育管理の理論と方法
一 管理と制御の使命
二 教育管理の実践と研究
三 工学の観点に立つ教育管理
四 管理の「迷宮」─組織・行動
五 結び
IX 未完成の基礎─新しい時代における工学教育の理念とは何か
参考文献
解 説
編訳者あとがき |
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