玉川大学出版部の本


日本庶民教育史

石川謙(教育史学者)著

A5判上製・432頁
定価 品切・オンデマンド対応
発行年月 :1998年7月
ISBN :ISBN4-472-11291-4 C3337
ジャンル :教育学・教育思想

江戸300年の封建制度のもと、文化の爛熟・市民階級の勃興と相まって、庶民の庶民による庶民のための教育が萌芽した。それらがやがて一つの機関として成立し結実したものが寺子屋である。寺子屋の構造および理念が、郷学・藩学の成立と交叉し、教育の近代化への母体となった。近代化に成功した明治維新は、その背景にこれらの庶民教育機関の隆盛にも負うところが多い。

主な目次

  序
  自序
I 学校に関する観念の発達
  1 学校の必要を論ずるの説
  2 山鹿素行の学校論
  3 徂徠および徂徠派の学校論
  4 鳩巣および朱子学の学校論
  5 三輪執齋の学校論
  6 宝暦安永年度に於ける学校論
  7 天明寛政年度に於ける学校論
  8 文化文政年度に於ける学校論
  9 天保及び天保以後に於ける学校論
II 庶民教育に於ける補助機関の研究
  1 庶民教育機関としての藩校
  2 庶民教育機関としての郷学
III 寺子屋教育の本質についての研究
  1 寺院に於ける世俗教育と寺子屋の異同
  2 幕府及諸藩の寺子屋政策と寺子屋教育の異質的発展
  3 寺子屋教育の本質
IV 寺子屋の普及に関する研究
  1 寺子屋普及史の資料についての考察
  2 寺子屋普及の状態に関する研究
  3 寺子屋発達の条件としての庶民生活の経済的動揺性
  4 寺子屋発達の条件としての庶民生活と階級意識との勢力
  5 寺子屋の教科目の発達に関する研究
  付編
    藩学一覧
    藩学の延長としての郷学一覧
    庶民教育のための郷学一覧
  石川謙年譜
  解題(石川松太郎)

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