夢の時を求めて −宗教の起源の探究− |
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増澤知子(ノース・カロライナ大学准教授)著
中村圭志訳
A5判上製・304頁
定価 |
:5,040円(税込) |
発行年月 |
:1999年3月 |
ISBN |
:ISBN4-472-11431-3 C3014 |
ジャンル |
:宗教・倫理 |
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本書の研究の焦点は、宗教の起源の問題に対する両価性に置かれている。第一に、古典的名著を崇拝しながら非難するという評価と態度、第二に宗教の起源を志向しながら断念する学者の姿勢である。著者はデュルケム、ミュラー、フロイトのテクストを再読し、宗教の起源に内在する論理の矛盾をポスト構造主義の立場から分析する。 |
主な目次
謝 辞
序 論
1章 失われたオリジナル-機械的複製時代の神話と儀礼
2章 「社会」対「差異」-デュルケムのシャドーボクシング
聖についての二つの命題/全体化/産出/トーテミズムの読み直し/起源/血統
3章 偶然の神話学-作業場の内外のマックス・ミュラー
4章 マジック・メモに書かれた歴史-時を据え直すフロイト
フロイトと始源
始めに結末ありき/応用、アナロジー、考古学/過去からの呼び声に答えて
狼男の教程
審判の日/むかしむかし、ある日とある日のこと/現実性の問題/失われた去勢/排除されたものの回帰
時間性のメタ心理学
モラルの外にある幼児性欲/性欲の起源/『トーテムとタブー』
5章 さまよえる夢
結 論
原 注
文 献
索 引
訳者あとがき |
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