玉川大学出版部の本


打ち砕かれた夢 −アメリカの魂を求めて−

W. T. デイヴィス、Jr.(米サンフランシスコ神学校教授)著
大類久恵(城西国際大学講師)訳

四六判上製・292頁
定価 :4,410円(税込)
発行年月 :1998年5月
ISBN :ISBN4-472-30051-6 C3014
ジャンル :歴史・地理

ヴェトナムにおけるアメリカの参戦を契機に、解体を余儀なくされ、再構築が求められているアメリカン・ドリーム。退役軍人とのインタヴューおよび戦争体験者の手記や小説を分析し、そこから浮かび上がる個々人の苦悩を、危機に瀕しているとされるアメリカ文化と重ね合わせ、その文脈のなかで位置づけようと試みる。

主な目次

  日本語版への序文
はじめに
  本書のための調査
  方法論
  謝 辞
序章
  展望の遮断
  文化戦争−国家アイデンティティの危機
  三つの主張
1章 アイデンティティ
  夢の喪失
  アイデンティティの定義
  物 語
  献身と神聖化
  儀 礼
  まとめ
2章 ヴェトナム戦争の物語
  戦闘兵士たちの内なる体験
  一般的なヴェトナム戦争物語の要素
  ヴェトナム戦争の独自性
  話をする理由
  アメリカ殺し
3章 闇の奥
  暴力との火遊び
  境界性
  闇の奥への転落
  道徳的分裂の過程
4章 零 落
  恐るべき啓示−我々自身の内なる悪
  零 落−ひとつの類型
  ヴェトナムにおける零落体験のふたつの例
  まとめ
5章 失墜した神のもとへの帰還
  ヴェトナムで「無駄にされた」ものは何か?
  失墜した神
  信仰、希望、愛の死
  否認の代価
6章 闇 夜
  傷を手軽に癒すこと
  心的外傷後ストレス障害
  魂の闇夜
  啓示と闇夜の苦闘
7章 窮境のなかの希望
  打ち砕かれたアメリカの夢
  宗教右翼−神と国家との再結合
  在住異端者−神と国家との分離
  流浪の民−教会と国家のための宗教的な物語
  よい社会−世俗的、多元的な物語の創造
  夜の幻影と希望の再生
原 注
訳者あとがき
索 引

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