玉川大学出版部の本


<高等教育シリーズ107>
大学授業の生態誌 −「要領」よく生きようとする学生−

島田博司(甲南女子大学助教授)著

四六判並・260頁
定価 :2,520円(税込)
発行年月 :2001年6月
ISBN :ISBN4-472-30259-4 C3037
ジャンル :高等教育

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キャンパスで何が起こっているのか? 「大学授業がうまくいかない」と悩む教師をよそに、学生は授業を軽やかにこなしている。なぜ授業を聞かず、ノートもとらないのに単位をかせげるのか? ノートとりと座席とりに焦点を合わせながら、現代の大学授業の実状を浮き彫りにする。

主な目次

プロローグ

I章 要領を読み解く
  1 「要領よさ」の蔓延
  2 大学授業における要領の現状
  3 要領の特徴
  4 要領の身体化
  5 要領と社会風潮
  6 要領よさの悪循環
  7 真の「要領よさ」とはなにか

II章 ノートのやりとりの社会的意味
  1 ノートづくりと貸し借りの世界
  2 「ノートのとり方」の実態
  3 「ノートを貸すこと」の実態
  4 「ノートを借りること」の実態
  5 学生はノートの貸借関係についてどう思っているか
  6 ノート流通のルート

III章 ノート編集への進化
  1 ノートの編集と利用の世界
  2 「ノートのとり方」の分析
  3 「ノートの提供」の分析
  4 「ノートの利用」の分析
  5 大学授業に対する学生の声
  6 大学授業と情報化のゆくえ

IV章 座席をめぐる学生の心理
  1 座席指定からの解放
  2 「後方座席」人気
  3 座席指定の意味
  4 「座席」問題をめぐる自由のジレンマ

V章 名簿付き座席指定制の効果
  1 座席とりの実際
  2 座席を指定することの是非
  3 座席指定のメリットは大きい
  4 機能する名簿付き座席指定制
  5 名簿付き座席指定制の翻案にむけて--他者への想像力の育成

VI章 大学授業を問う--SLGEモデルの提案
  1 大学授業現場の理論化
  2 新たな授業観を求めて
  3 教師と大学はなにができるか

エピローグ

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