世界の道徳教育 |
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ジョン・ウィルソン監修
押谷由夫(昭和女子大学教授)・伴恒信(鳴門教育大学教授)編訳
A5判上製・216頁
定価 |
:3,990円(税込) |
発行年月 |
:2002年4月 |
ISBN |
:ISBN4-472-40267-X C0037 |
ジャンル |
:初等・中等教育 |
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ユネスコが世界の英知を集めて各国の道徳教育の基礎と背景についてまとめた<道徳教育特集号>に編者の関連論文を追補。いま諸外国では学力低下や問題行動が深刻化し、国家の危機との認識のもと道徳教育の充実に努めている。本著はこれらの取り組みを俯瞰し、世界的視野からわが国の道徳教育を考えるための基本的文献である。 |
主な目次
序 世界の道徳教育の俯瞰図(伴恒信)
1 問われる日本の教育
2 世界の道徳教育の布置
I部 世界の道徳教育
1章 現代フランスの学校における価値教育の問題(L. ルグラン)
1 簡単な歴史的回顧
2 道具としての学校
3 どのような価値か、また価値のどのような基盤か?
4 制 度
2章 道徳的思考のための基盤形成(B. コーウェル)
1 道徳原理を確立するための心構え
2 理論から実践に
3 思考形式としての道徳
4 文献ノート
3章 ペレストロイカ以降の教育-新しい価値に関する研究(N. D. ニカンドロフ)
1 ソ連における価値と教育-歴史的な背景について
2 ロシアにおける価値の変化
3 教育との関係
4章 中華人民共和国における道徳性の発達-教育者のためのいくつかの示唆(Xiaolu Hu, T. S. コーロス)
1 理論的な背景
2 データと尺度
3 結 果
4 討論と結論
5章 道徳的社会化の特質-日本とオーストラリアの子どもの比較(伴恒信)
1 調査の基本仮説
2 調査の対象と方法
3 子どもの生活スタイルと行動
4 学校生活
5 社会=道徳的行動の分析
6 結論と道徳教育への含意
6章 ソクラテス、議論および道徳教育(R. B. レンバート)
1 議論の重要性
2 議論の必要性
3 プラトンの『対話篇』から得た教訓
II部 日本とアメリカの道徳教育
7章 日本の道徳教育の特徴とこれからの方向(押谷由夫)
一 「道徳の時間」特設の理論的・社会的背景
はじめに
1 「道徳の時間」特設に至る経緯
2 「道徳の時間」特設時の経緯と社会的背景
3 「道徳の時間」特設の理論的背景
4 「道徳の時間」特設の教育的意味と課題
二 新しい教育課程における道徳教育
1 道徳の時間の特設以後の道徳教育
2 教育課程における道徳教育が目指しているもの
3 これからの教育課程における道徳教育
8章 アメリカの思想の系譜と道徳教育(伴恒信)
1 ピューリタニズムの生きる国アメリカ
2 教育におけるピューリタニズム
3 プログレッシヴィズムとデューイ
4 個人主義と心理学の台頭
5 相対主義的価値観の浸透と認知心理学道徳教育論の登場
6 ピューリタン的伝統の復権とキャラクター・エデュケーション
7 キャラクター・エデュケーションの具体像とタウンシップ民主主義との結びつき
編訳者あとがき-世界の道徳教育の動向をふまえ、リードする道徳教育を創ろう(押谷由夫) |
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