どうしたら留学できますか?

 

中学部生からの質問

大谷先生!!

三年生らしく、先生に相談事があります。私は高校で留学をしたいと思ってるのですが、ただそうゆうふうに思ってるだけなので、どうやったら留学できるとか全然知らないんですよ。

先生はどうやって留学したんですか? アドバイス下さい。

 

留学の方法:

高校で留学を考えているのね。私は、中学3年生の時に短期でアメリカに行きましたが、本格的に留学をしたのは日本の大学院を出た後です。アメリカのSan Diegoにある大学院に行きました。高校留学だと、大学留学で必要な手続きとはまた違います。玉川学園には、たくさんの海外学校とのプログラムがあるので、高等部から短期・長期の留学を選ぶこともできると思います。もし、中学部卒業後すぐに高校留学を考えているのであれば、よくご両親とも相談し、どのような留学を目指しているのか、本当に自分で留学して学びたいと思っているのか、どこの国のどの学校で学ぶのか、と、じっくり考えていく必要があります。今は、誰でも割りと簡単に留学できる時代になってきました。ただ、あまり考えずになんとなくで留学してしまうと、英語もほとんど身につかないような留学になってしまいかねません。ですから、しっかり目標を設定し、その目標に向かってしっかり準備することが大切です。3月にA1クラスに来たサラさんを覚えていますか?彼女は中学部卒業後すぐに(1年遅らせて)留学しました。彼女にメイルを送ってみるといいかもしれません。(ただし、英語でしか送れません。)

あと、本屋さんに行くと、「留学ジャーナル」とか色々な留学雑誌があります。一度色々と手にとって読んでみるといいかもしれません。

 

留学に必要なこと:

いつ留学をするにしても、どれだけこれまでの学習が身についているかがとても大切です。学習と言っても教科書の勉強のことだけではありませんよ。留学する時には、必ずPersonal statementとかpersonal essayというものを書かされると思います。これは、「どうして留学したいのか?」「あなたが留学した学校やコミュニティにどんなことで貢献できるのか?」、「あなたはどんなことを期待しているのか?」というようなことについて、具体的に小論文を書かされます。この小論文では、優等生の正解を求めていません。どのような意見でも、自分の考えをきちんと裏付けていく説得力があるかどうか、説得できるだけの教養や考える力があるのかどうかを見られます。

だから、日頃から日本語でも英語でも文章をたくさん書く練習をするといいと思います。例えば、小さなことでも自分はそれに賛成なのか、反対なのか。賛成(反対)なら、どうして賛成(反対)なのか、といった具合にです。ハーカー・スクールの生徒達と知り合って、彼らがすごく色々なことに興味・関心を持って、自分なりに色々考えているように感じませんでしたか?自分の考えを持つには、それなりにそのことについて知らないと判断することもできません。だから、世の中でどんなことが起きているのか、どうしてそのようなことが起きるのか、何が問題なのか、どうしたら解決できるのか、課題は何なのか、と色々と考える練習をしていくといいと思います。家族で1日一回、「今日はどんなことを気がついたか」とかDiscussionしてもいいかもしれませんよ。

留学をするにもたくさんのエネルギーと努力が必要ですが、それらは必ず自分の力になります。魅力的な人とは、「見かけ」からではなく、「内側から」溢れてくるものを持っていると思います。留学は、自分が社会のマイノリティーになって、別の視点から物事を考えるいい機会を与えてくれます。また、日本で当り前のことも当り前ではなくなります。そこで、はじめて色々な人がたくさんいる世界の広さを実感するだろうし、また、今まで見えなかった身近にいる人達の文化も見えてくるようになると思います。まずは、よくご両親と話してみてください。そして、ご両親を説得できるくらいしっかりとした留学のビジョンを持っているのであれば、必ず道は開けると思います。

いつでも応援しているので、いつでも気軽にメイルをください。また、どうして留学したいのかなど、色々と考えを聞かせてください。