誰でも悩むよ。

 

大学生からのメイル

ここ1ヶ月くらい、すごく何かが変でした。自分の中でうまく物事をこなすことができなくて。人ごみを歩くときも速く歩こうとしても他人にさえぎられたり、電車に乗ろうとしてもホームについたら電車が行くという始末。何もかもが上手くいかない時期でした。自分でも不思議でした。どうして自分には上手くいかないのだろう。そう考えていました。僕は挨拶をすごく大事にする人なんですがそれすらできなくなってしまいました。挨拶をしてももし気付いてくれなかったらさびしいな。こんな気持ちが先に出てしまい、物事の第一歩すら始まらない状態でした。

今はなんとか復帰しました。復帰のきっかけというのは特にないのですがやっぱり自分で自分を好きになるのも大事だけど自分に自信を持つことも大事だなって考えました。どうせ自分は・・・なんて引きこもりの考え方では行動もひきこもってしまいますもんね。

色々と悩む時間があったようですね。でも、そういう自分自身を見直す時間はとても大切だと思いますよ。ただ、「どうせ自分は〜」の「どうせ」はつけないで考えた方がいいと思うよ。「どうせ〜」がつくと、その時点で自分の可能性を自分で否定してしまっていて、無意識に自分を閉じ込めてしまうんじゃないかな。人間の無意識の力ってすごく大きいと思うし。

 

深みのある人間になるには、自分自身に向き合う時間も大切ですし、色々な人達と出会って、自分以外にも様々な生き方や考え方があるということを知ることも大切だと思います。自分だけが感じていると思っていたことも、案外、他の人も時々感じるものであるということもありますし、自分だけのユニークな考え方や感じ方もあるかもしれません。時には大空を見上げて、顔をあげて歩いてみると、毎日当り前だった景色も変わって見えるかもしれませんよ。

昔、結婚式をしてくださった神父さま(人間学の教授でもあったのだけど)に結婚講座で聞いたお話をしましょう。ある出来事の事実は1つでも、受けとめ方は色々あるということの例え話です。

 

--- 待ち合わせに友達がなかなか来ないことを考えてみてください。

ある人は「なんで、アイツは遅れるんだよ!」とイライラし、遅れて来た友達に怒り「オレが怒っているのはオマエのせいだ!」といいました。でも、ある人は「何かあったんじゃないか?事故にあったんじゃないか?それとも急に体調が悪くなったんじゃないか?」と心配し、その友達が来た時に「無事に会えてよかった。」といいました。気がつきましたか?同じ1つの出来事でも受けとめ方は変わるのです。はじめの人は「オマエのせいで怒っている」といいましたが、同じ原因がありながら2つの別々の結果になるということは、この人が怒っている原因はその友達にあるのではなく、その怒っている人自身にあるのです。遅れた友達というのは、その「きっかけ」になったに過ぎないのです。

と、ここで言いたかったことは、自分自身の考え方、捉え方、でその出来事の印象や相手に対する反応も変わるということです。自分にとっての「良いこと」や「悪いこと」は色々ありますが、それをどう受け止めるかでその結果は変わってくると思いますよ。だから、できるだけポジティブに考えていったほうがいいですよ。

 

私の好きな言葉を1つおすそわけしましょう。

「私の態度の他に変わったものは何もなかった。だからこそ、すべてが変わったのだ。」

アントニ・デ・メロ

生きるってことは素晴しいです。色々悩むからこそ、人間の深みがでるんだと思います。でも、あまりに悩が深い時には大空を見上げて、自分の別の角度から覗いてみましょう。あなたの悩みも別の角度から見えるかもしれません。また、いつでもメイルください。