Guest Speaker

2005年春学期に開講している「総合英語1A」に、南アフリカに生まれ育ち、14歳の時に家族全員でヨットによる世界旅行を経験したGlenさんをゲストにお招きしました。新聞記者として働いた経験もおありで、今は日本で本を書く仕事をされています。

Glennさんのプロフィール

当日の内容

グレンさんが14歳の時に、家族が小さなヨットで世界旅行をしたお話では、3日間、嵐のために家族全員が交代で寝ずに船の番をした話など、ヨットでの生活やヨット生活を通して学んだことなどをお話いただきました。学生からは、「ヨットによる世界旅行をお父さんが提案した時に、家族はどのくらい話しあいをしましたか?」など、冒険に踏み出す時のことなどについて質問が出ました。

南アフリカについては、現在、約1400万人の人口で、1992年にネルソン・マンデラ氏が長い投獄生活から開放され、1994年に初めての選挙が実施された時の話をしていただきました。その時は、ジャーナリストとして記事を書いていたそうです。「スクープをとったことがありますか?」という質問に、「スクープ記事はいくつかあるけど、それはGood Luckによることが多いです。」とのことです。アパルトヘイトが撤廃されても、なお失業率は50%と高い現実についても話していただきました。南アフリカからオーストラリアに移住されたので、オーストラリアについてもお話いただきました。学生から「オーストラリアの人は、環境問題に対して意識が高いと思うが...」という質問が上がりましたが、私達が思っているほどオーストラリアの人々の環境に対する意識はそれほど高くないのが現実だそうです。また、オーストラリアの学校では、圧倒的に男性教員が不足しているそうです。それは、セクハラ問題などに対して社会も親も敏感になっているため、子供に対して肩を触ることもできないそうで、そのために多くの男性は誤解やリスクを怖れて教職にはつきたがらないそうです。また、公立の学校の質はあまり高くないので、多くの親は私立の学校に子供を通わせるそうです。

日本での関心事は、日本の不登校と高齢化社会だそうです。まだ2歳くらいの息子さんですが、「もし日本の学校に息子さんが行くとしたら、どんなことを学校で身に付けてほしいですか?」という質問には、「人の話をよく聞くこと」、そして「集中すること」の2つだそうです。自分が主張するばかりでは学べないので、他の人の話を聞くこともできるようになってほしいのだそうです。日本で戸惑うことについては、「日本では色々な機会にプレゼントをする習慣があるので、とても複雑で時々戸惑う」とのことです。