概要
地球上には、いろいろな人たちが暮らしています。男の人、女の人、子ども、お年寄り。こまかく言えば、からだの大きな人、小さな人、力の強い人、弱い人、手の小さな人、大きな人、右利きの人、左利きの人などなど、ひとりひとりが、まったくちがう独自の個性を持っています。
「さまざまな人たちが、いつでも、どこでも、わけへだてなく安心して使える製品を生み出すこと、これが未来をめざす製品作りの基本になる」米国ノースカロライナ州立大学ロン・メイス博士らは、広く世界にこう呼びかけました。これが「ユニバーサルデザイン」の考え方です。
今までは、どちらかというと「作る人たちの考え」でモノを生み出してきました。でも、「ユニバーサルデザイン」の考え方によると、それは「使う人たちの身になってモノを作る」に変わります。
使う人の年齢、性別、能力(のうりょく)、経験(けいけん)などの違いに関係なく、同じように使いこなすことができる製品を作っていこうということです。しかも見た目にも美しい、親しみあるデザインに仕上げる。これが「ユニバーサルデザイン」です。
ユニバーサルデザインの7つの原則
1.誰でも使えて手にいれることが出来る(公平性)
2.柔軟に使用できる(自由度)
3.使い方が簡単にわかる(単純性)
4.使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)
5.間違えても重大な結果にならない(安全性)
6.少ない力で効率的に、楽に使える(省体力)
7.使うときに適当な広さがある(スペースの確保)
代表的なユニバーサルデザイン
● シャンプー容器のギザギザ
● テレホンカードの切れ込み
● 使い勝手がよい自動販売機
● ノンステップバス
● 缶ビールの点字表示
● 選べる公衆電話
● 多機能トイレ 等
バリアフリーとユニバーサルデザインの違い
バリアフリーもユニバーサルデザインも、ともに、「すべての人の平等な社会参加の実現」という同じゴールを目指すものですが、ユニバーサルデザインは、「できるだけ多くの人にとってより快適な環境とするため、はじめからあらゆる方法でバリア(障壁)を生み出さないようにするものです。そしてバリアフリーは、バリア(障壁)の存在を前提として、その除去を行うことによって、快適な環境を実現するという考え方です。
参考文献
コクヨのHPhttp://www.kokuyo.co.jp/
三重県庁の公式HPhttp://www.pref.mie.jp/
UDCユニバーサルデザイン・コンソーシウムwww.universal-design.co.jp/