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海外プログラム

カナダ バンクーバー・アイランド大学 参加学生の声
3年 藤村省吾さん

農学部環境農学科では2年生を対象にカナダ、あるいはオーストラリアへの4か月間の必修プログラムを実施しています。

今から42年前の1976年、玉川学園創立50周年記念事業の柱の一つである「国際教育の振興」を推進するための最初のステップとして、カナダ・バンクーバー島に「玉川学園ナナイモ校地」が開設されました。その2年後、農学部の海外プログラムは始まりました。農学部の学生を長期派遣するようになり、最初は年1名だったのが数年後には2名となり、やがては8名ほど派遣するようになりました。

やがて、ナナイモ校地で多くの農学部の学生が学んだ実績を生かして、海外で学生対象に授業を行い、単位も取得できるプログラムを作ろうという動きが学部内で広がっていきました。2003年、当時の生物資源学科生物環境情報コースのカリキュラムに、初めてマラスピナ大学(現バンクーバー・アイランド大学)で学ぶ約4か月間の海外プログラムを設けました。そして2006年には生物環境システム学科のプログラムに発展し、現在の環境農学科の海外プログラムにつながっています。

カナダでの研修では、バンクーバー・アイランド大学と玉川大学が協力して作った授業が行われます。植物生理生態・分類学や植物繁殖学など専門性の高い科目が主体で、アカデミックなプレゼンテーション技術の修得を目的とした英語表現の授業では、実践的な英語能力の向上を目指します。また、農学部とナナイモ校地スタッフが独自に作った『地域環境論』では、2泊3日の行程でバンクーバー島の国立公園内を歩きながら樹木や動物の観察を通して、特有の生態系などを学修していきます。カナダ滞在期間中は、ホームステイで現地の人々の考えや文化の違いを直接肌で感じます。

昨年、カナダ研修を終えた藤村さんに話を伺いました。

農業後継者として農学部で学びたいこと

私は祖父が農家としてトマト、ナス、トウモロコシ、スイカなどを作っているのを子供の頃から手伝う中で、自分も農業をやりたいと思っていました。そして農学部のある大学に進みたいと思っている時に玉川大学農学部では国内外でのフィールドワークの機会が充実していることを知り、特に海外プログラムに大きな魅力を感じて入学を決めました。これからの時代、どのような仕事を選ぶにせよ、英語と国際感覚が重要だと思っていたからです。入学後の学びは期待通り楽しく、今では学んだ知識をもとに祖父に野菜作りのアドバイスをすることもあります。

英語に苦労しながらも中身の濃かった学びの日々

海外プログラムでカナダを選んだのは、植物と農業に関連する学びが多かったからです。カナダに着き、まず玉川学園ナナイモ校地で基本的な英語のレッスンを受けましたが、英語があまり得意でなかった私は、バンクーバー・アイランド大学での授業では何を話しているかさえよく理解できませんでした。それでも恥ずかしがらず先生に質問し、わからない単語をまとめたボキャブラリーシートを作って授業についていけるよう必死に頑張りました。カナダの自然に触れながら学ぶ「植物生理生態・分類学」のフィールドトリップのときは、解説してくれる先生にピッタリとくっついて(笑)、わからないことがあればすぐに質問していたほどです。
科学英語表現やEnglish Communicationの授業では、ESL(English as a Second Language)を学んでいる他国からの留学生と机を並べ、異文化や様々な国の人の考え方にダイレクトに触れる貴重な経験をしました。また、放課後は体育館でバドミントン、バスケットボールなどを楽しみました。私は高校でサッカー部だったこともあり、バンクーバー・アイランド大学のサッカーチームにも誘われて、授業以外でも毎日忙しく過ごしていました。

授業のテキストはカナダの自然と人々の暮らし

「地域環境論」の授業では、2泊3日でバンクーバーの周辺へのフィールドトリップを行い、広大な野菜市場、地元で水揚げされたサケの缶詰工場、養蜂場などを見学しました。スケールの大きなカナダの一次産業を目の当たりにしたことは、今後農業に関わりたいと考えている私にとって大いに参考になる経験でした。最終日にはバンクーバー市街からほど近いグラウス・マウンテン(Grouse Mountain)へ。そこでは野生のクマの生態や風力発電、さらにFirst Nations(カナダ先住民族)の方から伝統的な暮らしや神話などの話をうかがい、伝統的な儀式も体験しました。もちろん学びの一環ですから、ただ観光気分で楽しんでいたわけではありません。見聞したことについては、それぞれ細かくノートをとって試験に備えました。
そのほかの授業では、生態系と植物についてフィールドトリップを交えて学んだ「地域環境研究」、日本とカナダの交通文化の違いについて、現地の人々にインタビュー調査をして発表した「比較文化論」が印象に残っています。


また、滞在中はホストファミリーと一緒に週末に旅行したり、映画を見に行ったりと楽しく過ごさせていただき、忘れられない思い出になりました。

英語力だけでなく将来の夢も大きく成長

当初は苦労した英語でのコミュニケーションも、研修の後半にはスムーズにできるようになっていました。帰国後に受けたTOEICRの試験では、スコアが研修前より200点もアップしていて自分でも驚きました。
この研修を通して英語力だけではなく、価値観や世界を見る目が大きく変わり、自ら意見を言える積極性も身についたと思います。祖父の後を継いで農業に従事したいという夢は変わっていませんが、それ以外にいつか海外で農業指導をしたいとも思うようになりました。約4カ月の研修でしたが、私の将来と人生観を大きく広げてくれたかけがえのない海外プログラムでした。後輩の皆さんにも、ぜひこの感動と充実感を味わってほしいと思います。