研究室ガイド- ピックアップ研究室 -
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- 果樹園芸
- ポリネーション
美味しい果実を作るには/栽培管理や受粉から考える
植物科学領域 浅田 真一教授
研究内容を一言でいうと?
果実が美味しくなる仕組みを考えながら、その栽培方法を研究しています。
日本ではさまざまな栽培技術を駆使して、世界でも稀にみる高品質な果実生産が四季を通じて行われています。
これらの果樹を中心とした園芸作物の栽培管理およびポリネーションの技術の仕組みを紐解きながら実践的な研究を展開していきます。
研究室の自慢は?
果実ができるまでを実感できます。
ここに所属した学生は、野菜などで栽培を基礎から学びながら、翌年に花を咲かせる果樹の管理を行います。
ほぼ1年をかけて果樹と付き合うことで、果実がどのようにしてできるかを直に学びながら、自分の管理する材料で研究をすることができます。
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さまざまな収穫物を生産加工部門にバトンタッチし、最後は農産加工品として販売されていきます。
学内農場や北海道弟子屈農場、南さつま久志農場での研究・教育活動から生まれる生産物を、玉川のブランド製品につなげていくことも考えています。
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- 昆虫の行動
- 脳内物質
昆虫の行動が切り換わる脳の仕組みを解明
昆虫科学領域 佐々木 謙教授
研究内容を一言でいうと?
昆虫が環境の変化に適応して行動を変える仕組みについて研究しています。
昆虫は環境の変化に応じて、適応的に行動を変えます。その行動をつくりだしているのは脳やそれ以外の神経系です。脳・神経系は外部環境に対して柔軟に反応することができ、その性質を手助けしているのが脳内物質やホルモンです。これらの物質が脳やその他の器官に作用する仕組みを研究しています。
研究室の自慢は?
小さなアリの脳一匹分からでも脳内物質が分析できます!
3年次から研究室に配属した学生は、まず昆虫の解剖を練習し、脳や生殖器官の摘出技術を身に付けます。そうすることで脳内物質の化学分析やその物質に関わる遺伝子の解析が行えるようになり、脳の謎に迫ることができます。
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玉川大学ミツバチ科学研究センターとも共同で研究を進めています!
玉川大学にはミツバチやその他の社会性昆虫を研究しているミツバチ科学研究センターがあります。このセンターとも協力して広い視野から国際レベルの研究を展開しています。
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- 遺伝子工学
- 葉緑体
植物を遺伝子レベルから理解し、機能改良をめざす
植物科学領域 奥崎 文子准教授
研究内容を一言でいうと?
植物を遺伝子レベルから改良するための基礎技術の蓄積とその応用を試みています!
長い期間かけて植物に遺伝子レベルでの変化が繰り返され、豊富な種類の作物が栽培化されてきました。現在では、狙った遺伝子だけを改変して短期間で作物の機能改良をする技術が開発されています。私たちは最新の遺伝子工学の技術を使って作物の可能性を高めるために基礎から応用まで幅広く研究をしています。
研究室の自慢は?
最新のゲノム編集技術によるアブラナ科植物の改良に成功!
食卓に欠かせないキャベツ、ハクサイなどはアブラナ科の植物です。遺伝子を狙い通り改変するゲノム編集技術を使い、アブラナ科の油用作物セイヨウナタネのオレイン酸含量を増やすことに成功。本学の肥塚教授と共に技術の応用を進めています。
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ドイツの研究者と共同で葉緑体に存在するタンパク質の機能を調べています。
葉緑体を持つことが植物の最大の特徴です。しかし、葉緑体が正常に働く仕組みには謎も残されています。そこで、寒い環境で葉緑体が働く仕組みに着目して研究をしています。
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- きのこの利用
- 菌類ライブラリー
菌類資源の用途開発 有用菌類のスクリーニング
微生物科学領域 石﨑 孝之准教授
研究内容を一言でいうと?
まだ知られていないきのこのチカラを探り出します!
菌類をはじめとする微生物には、落ち葉や枝を分解するものだけでなく、動植物に対して寄生・共生関係にあるものも数多く知られています。私は、このような微生物の持つ多様な性質・能力を研究し、これらを地球の環境保全や、産業へ利用していく可能性を探っています。
研究室の自慢は?
大学敷地内にきのこ探しに出かけます!
研究材料は山の中に隠されています!研究室に所属した学生は敷地内できのこを見つけ研究サンプルにします。この中から将来私たちの暮らしに役に立つきのこが見つかるかもしれません!?
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日本きのこ研究所との共同研究で、廃菌床の有効活用法を研究しています。
食用きのこを人工栽培するときに発生するごみ(廃菌床)の、殺センチュウ活性について研究しています。将来、廃菌床の農林業分野への利活用をめざします。
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- 食欲・食嗜好性
- 離乳
動物は、いつ、どのように、何を食べたいと思うのか!?
動物科学領域 宮田 徹准教授
研究内容を一言でいうと?
哺乳動物の離乳を観察して成長に伴った食行動の変化から、食欲や嗜好性について調べています。
動物は生存、成長のために食物摂取を必要としますが、成長過程や体内の栄養バランスの違いによって必要となる栄養素がかわります。どのような栄養を欲して食行動があらわれてくるのかを、神経細胞の働きやホルモンの作用を分析して調べています。特に哺乳動物の発育期に見られる離乳という食物が変化する時期を対象としています。
研究室の自慢は?
実験動物を用いてさまざまな実験手法にチャレンジ。
ラットやマウスの動物を使用した個体レベルの行動試験から、脳や小腸などの組織レベル、神経細胞、内分泌細胞などの細胞レベル、さらにはタンパク質、DNA、RNAを用いる分子レベルの分析まで、さまざまな手法を用いた実験を行うことができます。
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さらに、発育期の飼育環境や飼料成分が、運動能力や神経機能に与える影響を研究しています。
実験動物を用いて運動能力や記憶学習、不安などの気分を測定する行動試験法があります。成長期に飼育環境を変えたり、食べる飼料の成分を変化させて影響を調べています。
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- 理科教育
- 農業科教育
科学の幅広い知識と教育スキルを身につけた理科教員を養成
理科教員養成プログラム 有泉 高史教授
研究内容を一言でいうと?
観察や実験を通して生徒に理科や農業の面白さと大切さを伝え、感動を共有できる教員を育成する。
このプログラムには、生物実験スキルや化学実験スキル、教材研究などの独自の科目が用意されています。教師が自然界の物事に興味や関心をもち、「知ろう、わかろう」という姿勢をもたなければ、生徒たちは理科や農業が楽しいと感じないはずです。観察や実験を通して生徒たちに理科や農業の面白さを伝え、生徒とともに感動を共有できる教員を養成します。
研究室の自慢は?
実験を通して“本物”を体験できるカリキュラムと充実した教授陣。
自然科学の幅広い知識と教育スキルが身につけられます。実験や実習を通して自らが“本物”を体験することを重視したカリキュラムが用意されており、充実した教授陣も自慢です。生徒に自然科学の面白さを生き生きと伝えられる教員を養成します。
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学生による模擬授業 実践的な授業力を磨き上げるための充実したカリキュラム。
理科や農業科の指導法、教職実践演習などの科目では、学生自身が模擬授業を行います。授業後に生徒役の学生と活発な議論を交わすことで、実践的な授業力を磨いていきます。
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- 地域活性化
- 農学国際協力
フードバリューチェーン構築による国内外の地域活性化
持続的農学領域 石川 晃士教授
研究内容を一言でいうと?
途上国及び国内の農産物ブランド化を通じた地域活性化の研究を行っています!
私たちの生活に大きく関連している「食料」と「農業」を対象として、国際協力機構や自治体、農業関連団体、民間企業などと連携した国内外の農産物のブランド化による理論的・実証的な地域活性化の研究を行っています。国内農業の活性化と同時に日本の農学を活かした世界の食料の安定的確保や地球環境保全、健全な農山村の発展への貢献をめざします。
研究室の自慢は?
「現場主義」で身近な農学領域の課題を見つけ、解決する研究活動。
卒業研究では、各学生は「研究を通じた実社会への貢献」を目標に、フィールドワークから課題を発見し、解決策を導く研究に取り組んでいます。「現場主義」での社会科学手法による農学探求を通じて社会に必要とされる課題発見、解決能力を培います。
Pick up
地域リソースを活用したグローカルな視点を身に付ける教育活動。
3年次の領域別研修では、国際協力機構(JICA筑波)で途上国の研修員と英語で交流したり、地域を活性化事例を学ぶための農産物ブランド化等の取組視察を行っています。
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- 微細藻類培養
- 循環陸上養殖
養殖は種苗が重要 種苗生産に天然餌料が必要です
システム農学領域 増田 篤稔教授
研究内容を一言でいうと?
アワビの完全循環陸上養殖が目標。目標に向けた高成長・高生産率の種苗生産技術の確立が重要。
アワビ養殖は、健康種苗が必要です。そのため、生産初期の天然餌料と生育環境が非常に重要になります。しかし、この技術は経験則で行われ、再現性が低いのです。そのため、アワビ種苗の生産地や生産ロットにより、成長や生存率が大きく異なります。本研究では、種苗生産の初期の餌料と環境の制御を行うことをめざし、生産性の高いアワビ養殖をめざします。
研究室の自慢は?
微細藻類で、最も重要な光環境と活性の定量化方法が優れています。
本研究室では、微細藻類の活性評価に関して独自の評価のできる装置を保有しています。この装置は、大型研究で使用している最新鋭の評価装置です。この装置を使用し従来培養技術で培養のできなかった微細藻の大量培養の基礎的な条件の研究を行います。
Pick up
微細藻類の活性評価を最新装置にて研究ができる。この装置は、独自の技術により開発されている。
この装置の改良型開発に着手中です。実験条件の充実や自動解析も行えます。自動解析モデルの完成をめざした研究は、従来の経験則から工学手法へアワビの餌料培養を改善できます
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- 栄養生理
- 食品機能
何を食べたら健康でいられるの?
食品科学領域 原 百合恵准教授
研究内容を一言でいうと?
様々な食品成分の機能性を研究し、人の健康増進や疾病予防に貢献する!
日本人の平均寿命は世界でもトップレベルですが、一方で、健康寿命(健康上のトラブルがなく生活を送ることができる期間)は平均寿命よりも10年程度短いことが分かっています。この差を埋めるべく、様々な食品成分の機能性を研究しています。「機能性食品成分」「生活習慣病」「スポーツ栄養学」「分子栄養学」などが研究室のキーワードです。
研究室の自慢は?
食品の機能性に関する研究を多角的な視点から研究できます。
本研究室では、クエン酸、魚油、食物繊維など様々な食品成分の機能性について、試験管を用いた実験、動物実験、ヒトを対象にした実験、など多角的な視点から研究することができます。人のより良い健康に貢献することが目標です。
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クエン酸の摂取は生体に何をもたらすのか?
クエン酸は、TCA回路の中間代謝物です。このクエン酸を食品から摂取すると、代謝はどのように変化するのか?この変化は人にとって有益なのではないかと考え、研究を進めています。
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- 機能性成分
- 光合成細菌
発酵の力で健康と環境浄化を
食品科学領域 佐々木 慧講師
研究内容を一言でいうと?
特徴のある発酵食品の製造方法や光合成細菌の利用法の探索です。
様々な条件で清酒やワインの醸造試験を行い、それぞれの製造条件が機能性成分にどのように影響するのか調べます。また光合成細菌という有用な微生物を、食品加工技術を活用して使いやすい形状に加工して水質浄化や水産利用に活用します。
研究室の自慢は?
発酵と統計解析を同時に体験できます。
発酵食品の製造条件は非常に多岐にわたり、微生物の働きも複雑で、狙った品質のものを作るには多くの経験が必要です。環境浄化においても同様で、それぞれの環境要因がどの程度浄化作用に影響するのか、単純には評価できません。本研究室では統計解析を活用して、様々な製造条件が機能性成分などの分析値にどのように影響するのか、環境要因が水質浄化にどのように影響するのか網羅的に調べる手法を研究しています。
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5-アミノレブリン酸(ALA)とお酒
ALAはアミノ酸の一種で、ミトコンドリアの活性化、免疫強化、など様々な機能性が確認されています。現在では光合成細菌を使ってALAを大量生産する技術が開発されています。ALAは様々な食品、特に発酵食品に多く含まれ、中でも清酒やワイン中に多く含まれています。ここではALAの高いお酒の作り方を研究しています。