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ゴマダラカミキリ

カンキツの大敵ゴマダラカミキリ

ゴマダラカミキリ(胡麻斑髪切 Anoplophora malasiaca)はコウチュウ目カミキリムシ科に分類される甲虫の一種で、ミカン類やクリ、イチジクなど様々な木を食樹としているため、カミキリムシの中では最もよく見られるおなじみの昆虫で、久志農場でも大変多く見られます。
毎年6月頃から成虫が飛来してきて、強靭な顎でカンキツの木をかじり餌としながら、卵を産みつけます。その後幼虫は木の中で木部を食い荒らしながら成長し、翌年の6月頃再び成虫となります。ゴマダラカミキリに食害された木の生長は著しく悪くなり、場合によっては木を枯らしてしまうため、カンキツ栽培上重要な害虫となっています。
通常、この時期は対策として、殺虫剤を農場全体に散布するのですが、周りを林に囲まれている環境のため、中にいるカミキリムシを駆除できても外から飛んでくるものには対処しきれません。また強力な殺虫剤を散布すると、カンキツ栽培にとって有益な生き物も殺してしまうので、今年は環境のことも考え人の手による捕獲で駆除することにしました。
大変手間はかかりますし、被害は例年より少し大きくなるかもしれませんが、今年はポンカンの木にたくさんのクワガタがやって来てくれました。別に役に立つ生き物ではないですが、大人になってもクワガタを発見すると嬉しいもので、心が和やかになります。

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