企画・運営・演奏のすべてを学生の手で 玉川大学音楽学科の挑戦
玉川大学音楽学科
開催日:2025年10月25日(土)17:00開演
会場:玉川大学 University Concert Hall Marble
学生による自主企画演奏会
2025年10月25日、玉川大学University Concert Hall Marbleにて、音楽学科の学生7名、芸術専攻科1名による自主企画演奏会「Clavier Octet〜8つの響き〜」が開催されました。学生たちが企画・運営・出演のすべてを担当し、演奏だけでなく、広報活動や当日の運営まで自分たちの手で行いました。
学生主体の企画運営
本企画は、芸術専攻科の佐藤文音さんが履修する「アートマネジメント研究A・B」の授業成果発表として立ち上げられました。佐藤さんは代表として企画全体を統括しながら、自身も演奏者として舞台に立つという二役を担いました。
「演奏会を通してアンサンブルの楽しさを味わい、アンサンブル曲に親しむ」というコンセプトのもと、普段はソロでピアノを演奏する8名の学生が集結。企画段階から、どのような編成で、どんな曲目を、どのように届けるかの議論を重ねながら演奏会の企画を行いました。
代表の佐藤さんは、プログラムに掲載された挨拶で、代表の佐藤文音さんは「この演奏会は、普段はソロでピアノを演奏する8名の学生が、アンサンブルの楽しさを味わい、アンサンブル曲に親しむことを目的としています」と述べ、学年の異なるメンバーのそれぞれの音色を楽しんでほしいと呼びかけました。
今回、参加したメンバーは以下の通りです。
出演:
(音楽教育コース3年)岡田望希、坂井彩人、松枝夕愛
(音楽教育コース4年)多部祐紀乃、勅使河原誠崇、長浜京菜、藤木彩音
(芸術専攻科)佐藤文音
スタッフ:
(音楽教育コース1年)石山 弥佳、加藤 柊
(音楽教育コース2年)大橋 萌々音、竹岡 志温、武田 友、土屋 孝太、中尾 ひかり、吉田 蒼
企画・運営の実際
演奏会の実現に向けて、学生たちは演奏の準備と並行して、企画運営に必要な幅広い業務に取り組みました。
広報物の制作では、多部祐紀乃さんと長浜京菜さんがチラシのデザインを担当し、佐藤文音さんがプログラムを制作しました。また、勅使河原誠崇さんと長浜京菜さんが公式Instagramアカウントを開設・運営し、メンバー紹介、カウントダウン投稿、演奏会の説明、ミニコーナーなど定期的に情報を発信しました。
楽曲の準備では、《惑星》より〈木星〉について、岡田望希さん、多部祐紀乃さん、勅使河原誠崇さん、長浜京菜さん、佐藤文音さんの5名が共同で編曲を担当。管弦楽曲の基となった2台4手版を2台8手版にアレンジし、4名で演奏できる形に仕上げました。
当日の運営準備では、進行表の作成、舞台転換のタイミング調整、照明プランの検討など、細かな打ち合わせを重ねました。舞台スタッフとして音楽教育コース1・2年生の8名が参加し、ピアノの移動、椅子のセッティング、照明操作などの役割を分担。リハーサルを通じて転換の流れを確認し、本番に備えました。


音楽学科によるサポート
音楽学科は、学生の自主性を尊重しながら、必要な指導とサポートを行いました。松川儒、津島圭佑、中村岩城、今野哲也、渡辺明子の各教員が、演奏面と企画運営の両面でアドバイスを提供。また、舞台スタッフとして音楽教育コース1・2年生の8名が協力し、学年を越えた協力体制が築かれました。
演奏プログラム
当日は、2名から8名までの様々な編成で7曲が演奏されました。
第1曲:ハンガリー舞曲 第5番
作曲:ヨハネス・ブラームス
演奏:勅使河原誠崇、佐藤文音
哀愁ある旋律と情熱的なリズムが特徴の作品。
第2曲:6手連弾のための〈ワルツ〉〈ロマンス〉
作曲:セルゲイ・ラフマニノフ
演奏:藤木彩音、岡田望希、松枝夕愛
3人が一台のピアノを弾く特別な編成。軽快なリズムと透明感のある美しいハーモニーが特徴です。
第3曲:イタリアン・ポルカ
作曲:セルゲイ・ラフマニノフ
演奏:多部祐紀乃、坂井彩人
明るく軽快なリズムと陽気な旋律が特徴。
第4曲:チャルダーシュ
作曲:ヴィットリオ・モンティ
演奏:坂井彩人、多部祐紀乃
ハンガリーのジプシー舞曲をもとにした名曲。ゆっくりとした旋律から急速なパッセージへと展開します。
第5曲:組曲第1番 Op.15 より〈ロマンス〉
作曲:アントン・アレンスキー
演奏:佐藤文音、長浜京菜(2台ピアノ)
2台のピアノが対話するように進む、優雅な作品。
第6曲:組曲《惑星》より〈木星〉
作曲:グスターヴ・ホルスト
演奏:長浜京菜、勅使河原誠崇、多部祐紀乃、岡田望希(2台4手)
編曲:岡田望希、多部祐紀乃、勅使河原誠崇、長浜京菜、佐藤文音
管弦楽曲の基となった2台4手版を独自に2台8手に編曲して演奏。
第7曲:ビゼーの「カルメン」の主題による幻想曲
作曲:マック・ウィルバーグ
演奏:藤木彩音、坂井彩人、松枝夕愛、佐藤文音(2台8手)
オペラ《カルメン》を題材にした華やかな幻想曲。〈闘牛士の歌〉や〈間奏曲〉などの親しみやすい旋律が登場します。
アンコール:ピアノ・レーサーズ16
演奏会の最後は、出演者全員が2台のピアノに集まって演奏するアンコール。8人が次々と加わり、最後は全員で演奏する演出で、会場は大いに盛り上がりました。

今回の演奏会は、学生たちにとって演奏家と企画者の両方を経験する機会となりました。
代表の佐藤文音さんをはじめ、出演者たちは演奏の準備と並行して、企画、広報物の制作、SNS運営、当日の進行管理など、幅広い業務に取り組みました。来場者からは「すごく迫力のある演奏会でした」というコメントもありました。
また、ソロ演奏が中心になりがちなピアノ演奏において、連弾や複数台ピアノのアンサンブルは貴重な経験です。「みなさんの楽しそうに演奏されている姿が素敵でした」「一人一人が上手だからこそ個性ある音色がひき立っていました」という声が多く寄せられました。
玉川大学音楽学科は、このような学生の主体的な取り組みを支援しています。

