教員紹介・研究室ガイド

佐藤 健治(教授)
SATÔ Kenzi
マネジメントサイエンス学科
数学研究室

研究のキーワード

  • 三角形・四面体・高次元単体
  • 外心・重心・垂心・内心など中心
  • 球面・双曲空間
  • バナッハ・タルスキのパラドックス

所属学会・団体

三角形や単体の中心を、球面・双曲空間へ広げ、その性質を探る幾何学

  • 身近な三角形の中心から、曲がった空間へ
    三角形には、重心・外心・垂心・内心など、さまざまな「中心」があります。では、三角形を平面から球面や双曲空間へ移したら、これらの中心はどうなるのでしょうか。ここでいう双曲空間とは、球面とは逆向きに一定に曲がっている空間です。私は、平坦な幾何学(ユークリッド幾何)で知られている性質を球面・双曲空間へ拡張し、そこで現れる新しい現象を研究しています。
  • 三角形から四面体、さらに高次元へ
    研究対象は三角形だけではありません。四面体や、より高次元の単体についても、重心・外心などの中心をどのように定義できるのか、それらがどのような性質を持つのかを調べています。平面では自然に一つに決まると思っていた中心が、高次元空間や曲がった空間では複数に分かれたり、存在しなくなったりすることもあります。
  • 不思議な数学を、じっくり考える
    私の研究テーマの一つに、バナッハ・タルスキの逆理があります。これは、球をいくつかの部分に分けて組み直すと、元の球と同じ大きさの球を二つ作れるという、直観に反する定理です。最近はこのテーマの論文を書く機会は多くありませんが、訳書を手がけるなど、長く関心を持って研究してきました。直観だけでは理解しにくい数学を、じっくり考えることも大切です。
球面・双曲空間上の三角形について、図を描きながら考える

研究室ガイド

数学をじっくり考え、
図形の不思議を探る
研究内容を一言でいうと?
図形を眺め、考え、数学の奥深さを探る
三角形や四面体などの図形を題材に、図を描いたり具体的な例を計算したりしながら、そこに潜む数学的な性質を探ります。一見すると単純な問題でも、じっくり考えることで思いがけない性質が見つかることがあります。そうした発見を手がかりに、具体的な問題を一般的な定理へと発展させていきます。
研究室の自慢は?
数学をじっくり考え、手を動かして理解を深める
数学をじっくり考える時間を大切にしています。卒業研究では、教科書の問題を解くだけではなく、自分で疑問を持ち、具体例を調べ、そこから一般的な性質を考えていくという、本格的な数学研究に取り組むことができます。また、教育玩具などを使って実際に多面体を組み立てるなど、手を動かして図形を体験することで、数学への理解を深める活動も行なっています。
教育玩具を使って多面体を組み立て、図形の構造を体験する
Pick Up
球面・双曲空間では、フェルマー点も複数になる?
平面の三角形には、3つの頂点と結んだ線分がそれぞれ120度の角度をなす点として、フェルマー点が現れます。では、三角形を球面や双曲空間に移すとどうなるでしょうか。研究では、平面とは異なり、複数のフェルマー点が現れる場合があることを明らかにしました。身近な三角形から出発して、思いがけない現象を発見できるのが、この研究の面白さです。
球面・双曲三角形の中心についての学会発表資料