教員紹介・研究室ガイド

木村 仁(教授)
KIMURA Hitoshi
デザインサイエンス学科
バイオメカニクス研究室

研究のキーワード

  • バイオメカニクス
  • ロボティクス
  • メカトロニクス

生物の精巧な仕組みに学び、高性能な機械の開発に生かす研究

  • 柔軟な水力学的骨格を利用したメカニズムと人間との相互干渉
    ミミズやイソギンチャクなどのように袋を加圧すると硬くなる現象を利用して動く生物がいます。この仕組みは空気を利用することで、非常に軽量かつ柔軟で安全な機械を実現することができます。本研究室ではこの仕組みを利用したパワーアシストスーツを開発し、長時間同じ姿勢を維持する農作業や天井作業などに利用することを考えています。
  • 柔軟メカニズムを利用した寝心地の良い寝具
    生物に学ぶ水力学的骨格は駆動する機械としてだけでなく、寝具のように変形するものにも応用可能です。袋状構造を組み合わせて能動的に変形する枕やベッドは、各個人の体形や骨格に応じて自在に変形し、寝心地の良い寝具を実現するだけでなく、自動的に寝返りを打たせるような介護目的にも利用可能となることが期待できます。
  • メカトロニクス技術を利用した制御工学学習用モータ特性測定装置
    制御工学を学ぶ上で、質量要素、ダンパ要素、バネ要素を全て持たせた実動する機械を身近に見ることは意外と難しいです。この装置では回転するモータに円盤を取り付け、バネとダンパで挟むことでモータの応答特性を直接肉眼で見ることができます。また、PCで測定したデータを専用ソフトで簡単に解析でき、応答特性やトルク変化特性といった制御工学で学ぶ知識を体験的に感じることができます。

研究室ガイド

当研究室では、
研究に取り組む際の「楽しさ」を重視しています。
人間は嫌いなことに多くの力を注ぐことはできません。しかし、多くの場合学習でも研究でもある程度進んでいかないと「楽しさ」まで到達できません。そこで多くの人は折角の「楽しい」分野の入口で挫折してしまいます。当研究室ではそうならないために、まず失敗を恐れずに取り組んで、次にどうすれば良いかを考えることで、取り組みと楽しさの好循環を目指して研究を進めていくことをモットーにしています。
研究内容を一言でいうと?
知らないことを調べること、まだ実現されていないものを実現すること、つまり新しい知の探究です。
今まで知らなかったことを新しく知ることは、多くの人にとって喜びです。誰も知らないことを自分だけが発見するということは、簡単ではありませんが達成した時の喜びは何ものにも代えがたいものになります。木村研究室では他の人がまだ実現していない機械やソフトウェアを自分の力で「実際に動作するもの」として実現していくことに取り組んでいます。
研究室の自慢は?
世界初の仕組みの水力学的骨格型移動ロボットで、狭隘地形に対し柔軟に適応変形をしつつ走破しました。
水力学的骨格を利用した柔軟に適応変形しつつ移動するロボットは、世界で初めて実現した二重ループ構造のものだけでなく、体幹部分の圧力を機械的に検知して環境に適応して体幅を自動変更する繊毛移動ロボットもあります。これはコンピュータやセンサを利用せずに、自動で適応変形しながら異なる管径がつながった垂直なパイプを登攀する動作を実現しました。
管径の異なるパイプを自動適応変形しながら登攀する繊毛移動ロボット
Pick Up
当研究室では「役に立つものづくり」を心がけています。
その動機は日常で感じる不便や不満を解消したい、という点にあります。
柔軟な移動ロボットや柔軟に変形する寝具、パワーアシストスーツなどは、日常で「こういうものがあれば良いな、こうなったら良いな」という動機から研究を始めています。そしてその研究は、既に広く知られている知識や技術の土台の上に成り立ちます。こういう機会を通じて、学生は座学で学ぶ内容の重要性を後から知ることになるのが現状ですが、実際にはもっと早くから座学が役に立つ話であることを知ってほしいと思っています。