国語教員養成コースの学び
人文学の教養・思考法が
教育実践とつながる
これからの国語教育が動き出す
論理的・批判的思考力を中心とした高度な言語技術を基礎に、
国語科教員に必要な文学・日本語学の専門教養と、哲学に基づく根本を問う姿勢を身に付けます。
そもそも「国語」とは何なのか?
高い思考力と実践力をもって、これからの国語教育を創生できる人材を養成します。
取得できる資格・教員免許
- 中学校教諭一種免許状(国語)
- 高等学校教諭一種免許状(国語)
- 中学校教諭二種免許状(英語)
- 小学校教諭二種免許状
- 学校図書館司書教諭
- 宗教文化士
- TAPリーダー
履修にあたっては条件があります
履修状況により、取得可能な資格・免許が異なります。
追加受講費用が発生する場合があります。
Learning Process
4年間の学修の流れ
1年次
言語技術や人文学の
基礎的知識や方法を学ぶ
セメスター1・2 主な開講科目
- 人文学研究入門 A・B
- 日本文学概論
- 日本文学史
- 日本語学
- 真・善・美の哲学
- 真・善・美の哲学演習
- キャリアナビゲーション
- データ処理
- 異文化間
コミュニケーション
2年次
より深く鋭い思考法と
教養を身に付ける
セメスター3・4 主な開講科目
- ロジカルシンキング
- クリティカルシンキング
- 日本古典文学演習
- 日本近代文学演習
- 漢文学
- 日本語文法論 Ⅰ・Ⅱ
- 日本語語彙論
- 真理をめぐる哲学史
- 善き生と死の倫理学
- キャリアセミナー
- メディアと文化表現
- スクールインターン
シップ A・B - 国語科指導法 Ⅰ・Ⅱ
- 書写
3年次
専門教養を深め
実践に応用する
セメスター5・6 主な開講科目
- 人文学総合演習 A・B
- 議論ストラテジー
- 日本古典文学研究
- 日本近代文学研究
- 日本語音韻論
- 日本語学研究
- 価値判断の哲学
- スクールインターン
シップ C・D - 広告と言語
- プレゼンテーション技法
- 共生のための日本語
- 国語科指導法 Ⅲ・Ⅳ
- 教育現場研究
- 読み書きの認知と指導
4年次
研究成果をまとめ
4年間の学びを完成させる
セメスター7・8 主な開講科目
- 人文学総合演習 C・D
- 人文学卒業研究
- 言語表現教育研究
- 音声表現法研究
- スクールインターンシップA・B・C・D
科目名称や開講するセメスターは、変更されることがあります


学びのポイント
POINT
- 1文学・日本語学・哲学の専門教養
基盤となる三分野の人文学系科目群 作品分析を通じて、心・言葉・社会のあり方を考察する文学系科目、音声、文字、文法、語彙などを分析する日本語学系科目、存在についての根本的な真理、行為の善悪、芸術や美などを探究する思想系科目。学科の柱となる学問三分野を往還することで、人文学の深い教養を身に付けます。
- 2人文学を横断する総合的な知の探究
言語技術と専門教養の人文学総合科目群 論理的・批判的思考力が国語教育学科で身に付ける基礎的な力です。それを土台に、研究対象の徹底した分析やディスカッション、プレゼンテーションを通して、分野を横断した人文学の専門的教養の視点から、自ら課題を発見し、解決する、総合的な知の探究力を身に付けます。
- 3人生を構想し、実社会を生き抜く力の獲得
文学部独自のキャリア実践系科目群 国語教育学科のキャリア教育は、単なる就職対策ではありません。専門教養や思考力、発想力を活かし、80年後の将来を見据えた人生の目標を構想します。学年毎の段階的な授業を通じて、自分を知り、他者を知り、社会を知り、様々な視点をもって、自分の生き方を思索します。
学科で身に付く専門教養や言語運用能力や思考力などは、実社会で要求される課題発見能力や問題解決能力にも応用できます。社会情勢の分析、異文化への理解、データ処理や情報編集やプレゼンの技術、広告の分析や作成など、様々な実践的な能力も身に付けることができます。
- 4文学部で構想する未来の国語教育
実践力と構想力を養う教育学系科目群 国語科の指導に関する学びはもちろん、学校現場で起こる問題への対応、日本語を母語としない生徒・保護者とのコミュニケーションのあり方など、現代社会における教育者に必要な実践力を身に付けます。根本を問う哲学的思考をベースに、今後の国語教育のあるべき姿も探求します。
Q&A
国語教員養成コース Q&A
本学科の特徴は、これからの国語課科教員に必要な論理的思考力・批判的思考力を伸ばし、高度な日本語運用能力を獲得するための環境が整っていることがあげられます。さらに、文学・日本語学に加え、哲学・倫理学・美学など、思想系の授業を受けることで、柔軟で広い視野、根本を問い直す洞察力などを身に付けることができます。
また、他大学では所属学科を卒業するために必要な単位とは別に、さらに教員免許取得に関する単位の修得が必要となるところが多くありますが、国語教育学科では教員免許取得に必要な全ての単位が国語教員養成コースを卒業するために必要な単位のなかに含まれています。1年次からはじまる学校体験活動や2年次の介護等体験、学科科目であるスクールインターンシップなどを通じて、教育実習以外にも在学中に実際の学校現場を知る機会が多いことも他大学との違いのひとつです。
このような環境で、文学言語思想コース所属の学生と共に学修する中で、多角的な考え方に触れつつこれからの国語教員に必要な力を身に付けることができます。また、国語の中学校・高等学校一種免許状にくわえて、個別に必修科目を修得することにより、英語の中学校二種免許状、小学校教諭二種免許状の取得も可能です。
国語教育学科では毎年、教員を志望する学生の8割以上が教壇に立っています。
国語教育学科の具体的な教員採用率の最新情報については、下記ニュースをご覧ください。
2025年度(2024年実施)教員採用試験結果
しかし、単に教員用試験に合格することを目的とした学びを国語教育学科は勧めません。将来どのような教師になりたいか、教師になって何をしたいのか。ひとりひとりが具体的で長期的なビジョンをもって教師を目指すことをお勧めしています。そして、それぞれが目指す方向に沿って学修できるようなカリキュラムを国語教育学科は提供しています。
学校現場での活動が活動時間に応じて単位として認定されるもので、国語教育学科の学生ならば2年次より両コースともに履修することができます。学級経営や教科指導を中心に限られた期間内で実践から学ぶ教育実習とは異なり、活動内容はそれぞれの学校のニーズに応じてさまざまです。学年をこえて長期にわたっての活動も可能なため、中高生のときには見えなかった教員の仕事や「学校」という職場について間近で見て感じて学ぶことができます。なお、例年コスモス祭ではスクールインターンシップの活動報告を実施していますので、ぜひご覧ください。
教師以外の進路も可能でしょうか?
例年、入学時に教員志望だった学生が皆教員になるとは限りません。どの学生も、学科での学びや様々な体験を通じて、自ら考え抜いた上で進路を選択しています。
国語教育学科では、両コース共通の「キャリアナビゲーション」「キャリアセミナー」などのキャリア実践系科目が充実しています。これらの学びを通じて、単なる卒業時の就職だけでなく、その先の人生全体を見据えた自分自身の生き方を模索してもらうことを通じて、学生みなさんが後悔のない進路を選択できるよう支援します。また、進路に合わせた授業選択の自由度が高い文学言語思想コースへの変更も希望すれば可能ですので、進路変更の際にはコース変更をお勧めします。
哲学を学ぶことはどう影響するのですか?
学校の教科書だけでなく、中学校・高校・大学の国語の入試問題でも、思想系の論説文がよく使われるようになっています。「国語科教員だから哲学系の文章は読めません」は通用しない時代と言えるでしょう。
また、例えば、幸福や自由や善悪、生と死などについての先人達の思索を辿ることで、言葉や文学作品に対するより深い理解も得られますし、自分の考えを言葉でまとめる力を養うことにもつながります。このような力はこれからの教育現場を支える教師にとっても大きな強みになるはずです。
そして、哲学を通じて、柔軟で広い視野をもちつつ、根本的に思考できるようになることが最も大きな影響です。これからの国語教育はどうあるべきか? そもそも「国語」とは何なのか? 将来の自分の生き方も含めて、みずから問い、考え続ける人材を養成したいと考えています。
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