教員紹介

藤田 典子 講師FUJITA Noriko

愛知県出身
上智大学文学部ドイツ文学科卒業。早稲田大学大学院アジア太平洋研究科修士課程在学中に、文化・社会人類学、労働、ジェンダー、日本研究に出会う。2006年に修了後、日本航空株式会社に事務系総合職社員として入社。成田空港、大阪予約センターでの勤務を経た後、同社英国ロンドンヒースロー空港旅客部門(兼欧州・中東地区支配人室)にてアシスタントマネージャーを務めた。2011年に退職後、英語教師やフリーランス日英翻訳者を務め、2014年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程に入学し「共働きの転勤」をテーマに研究した。博士論文執筆中の2017年に、大阪大学人間科学研究科にて労働理論の学びも経て、2019年2月博士号取得(早稲田大学・学術)。大阪経済大学にて非常勤英語教員を務めた後、2024年4月より、現職。

専攻分野
文化・社会人類学、地域研究(日本)、労働・ジェンダー・家族・共生社会に関する課題
研究課題
共働き夫婦のキャリアに関する研究、日本への移住労働に関する研究、人と動物の関係性に関する研究

Q & A

主な著書・論文は?
著書
  • Foreign Labor without Foreign Residents: Foreign Agricultural Labor in Japan Roberts, Glenda S. and Noriko Fujita University of Hawaii Press Chapter 5 2025/01/31 共著
  • Tenkin and Career Management in a Changing Japan Fujita, Noriko Lexington Books  2024/11 単著
論文
  •  “Low-Skilled Migrant Labor Schemes in Japan’s Agriculture: Voices from the Field.” Social Science Japan Journal Roberts, Glenda S. and Noriko Fujita 2023/09
  • 『ペット取扱主体者間のエンゲージメント:「ヒトとペットの共生」とは』 アジア太平洋討究 藤田典子 2023/03
  • “Corporate Transfers for Dual-Career Couples: From Gendered Tenkin to Gender-Equal Negotiations?” Social Science Japan Journal Fujita, Noriko 2020/12
担当授業は?
グローバル・スタディーズ入門、日本地域社会論、キャリア・デザイン、キャリア・マネジメント論、コミュニティ共創プロジェクトⅠ・Ⅱ、ジェンダー論、国際モビリティ論

研究紹介

現在は日本をフィールドとする3領域で研究を走らせています。
・共働き夫婦の転勤とキャリアマネジメント
・農業分野での外国人移住労働の仕組みと社会的包摂
・人とペットの関係性

文化・社会人類学は、「社会の『あたりまえ』を問う」学問

生活の中で、「普通」「当然」と思われていること、言われていることは、本当に「普通」「当然」でしょうか。文化・社会人類学は、「あたりまえ」と思われていることをテーマとし、フィールドワークやインタビュー調査を主とする質的研究を遂行し、発見を厚く記述する学問です。

「ジェンダー」という視点とレンズ

ジェンダーは、社会で後天的に獲得された性差を指します。生物学的な性差と不可分ですが、概念的には切り離されます。この視点をもって、すなわちジェンダーのレンズを通して社会を見ると、社会で「あたりまえ」と思われている価値観や行動が、より顕著になります。

共生社会のあり方とは

「差」は、社会の「異質性」からも生じます。異質性とどう付き合うかは人それぞれですが、その判断の前に、誰もが無意識に「異質な」人やものを区別しているのではないでしょうか。これから多様化が進む社会で、「異質な」ものどうしの「共生」を考えることはとても重要なのです。

ゼミガイド

ゼミの内容を一言でいうと?
  •  「日本社会のジェンダーに関する課題」を大テーマに、各学生が興味のある小テーマを設定し、研究しています。「ジェンダー」は、多くの人にとって、もっとも身近な「差」だと思います。ゼミでは、その「差」が生じるのはなぜか、「差」を受けとめて生活し、より良い社会を構成するにはどうすべきか、等を議論し、各々が質的調査研究を実施し、卒業論文をまとめます。