玉川大学北海道弟子屈農場の木道整備と自然学習の取り組み
弟子屈農場と阿寒摩周国立公園の自然
北海道弟子屈町、阿寒摩周国立公園内に位置する玉川大学弟子屈農場は、雄大な自然に囲まれた学びのフィールドです。釧路川の源流域に広がる森や湿地、川辺の生態系は、学生や子どもたちにとって貴重な自然体験の場となっています。阿寒摩周国立公園は、湿原や原生林、清流など多様な自然環境が保全され、希少な動植物が生息することでも知られています。このような繊細で貴重な自然環境では、人の歩行による植生の損傷や湿地の撹乱を防ぐことが重要であり、木道の設置は自然保護と学びの両立のために欠かせない施設です。

木道整備と散策による学び
老朽化していた木道の整備が完了し、安全に散策できる環境が整いました。木道を歩くことで、湿原や森の植生や生態系を守りながら、子どもたちや学生が自然観察を楽しむことができます。
木道を散策することで、学生や子供たちは自然を間近で観察し、森や湿地に生息する植物や昆虫、鳥の生態、季節ごとの変化や生態系のつながりを学ぶことができます。また、地面や植生を守る重要性を体感し、自然への影響や保護の大切さを理解することができます。湿地やぬかるみを避けながら歩くことで、安全に学びや観察を行うことができ、昆虫や植物を見つけてメモやスケッチをすることで観察力や記録力、好奇心も育まれます。さらに、実際に歩き、触れ、見る体験を通して、五感を通じた学びも得られます。

次世代への自然教育と木道に込める想い
この環境を守り、次の世代へ繋げる取り組みは、玉川大学農学部が中心となって行っています。学生たちは環境保全の知識や技術を学びながら、将来の環境人材として育まれています。
木道には「自然と人、人と人をつなぎ、学びと体験を育む場」という想いが込められています。国立公園の貴重な自然を守りながら、子どもたちや学生が安心して散策し、好奇心や探求心を育むことができる場として、今後も弟子屈農場の学びを支えてくれます。
