What’s new.

お知らせ

玉川大学教育学部「2025森のがっこう」in福島県郡山市

学外イベント

五感で自然を感じる「森のがっこう」

― 玉川大学教育学部仁藤ゼミ × 郡山ザベリオ学園幼稚園・小学校 ―

2025年10月9日(木)、福島県郡山市の郡山ザベリオ学園で、玉川大学教育学部仁藤ゼミによる「森のがっこう」が開催されました。
この取り組みは、子どもたちが自然の中で「視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚」の五感を使って学ぶ体験型プロジェクトとして企画されたもので、Tamagawa Mokurin Projectも木材提供などで関わらせていただきました。

当日は、幼稚園生53名、小学4年生40名、合計93名が参加しました。4年生と幼稚園生がペアになり、協力して自然の中を探検しました。「見つけた!」「これかな?」と笑顔があふれ、互いに声をかけ合いながら活動する姿が印象的でした。

フィールドビンゴ

カードに描かれた自然のものを、「見る」「触る」「聴く」「嗅ぐ」などの五感を使って探すゲームです。よく知っている場所でも新たな発見をすることで、自然の美しさや自分自身の感性に気付くことができます。グループで協力して行うことで、共同作業の大切さも学んでいました。

葉っぱコレクション

コレクションカードのお題に合った葉っぱを探し、仲間と見せ合いながら選んでいくゲームです。自然の中にある多様な葉っぱの形や色に気づき、観察力と表現力を育みます。
進め方は、カードを1枚取り出し該当する葉っぱを一人一枚拾ってきたシートにカードと葉っぱを並べる。そして、並んだ葉っぱの中からお題に近いものを選び次のカードを引く、を繰り返してきます。最後に並べた葉っぱを見て気づきを話し合っていました。

色合わせ

特定の色のカードや折り紙を自然の中に持ち込み、その色と同じ色を探す活動です。自然界の多様な色彩に気づき、色の名前や意味、成り立ちを学ぶことができます。子どもたちは石や木の実などを比べながら、自然の微妙な色の違いを楽しみました。

活動の最後には、玉川学園キャンパスのケヤキの枝を輪切りにして作った木のネックレスを、大学生から幼稚園生一人ひとりへプレゼントしました。子どもたちは「木のにおいがする」「おそろいだね」と笑顔を見せていました。
自然と子どもたち、そして学生がつながりながら学び合う「森のがっこう」。その学びの時間は、Tamagawa Mokurin Projectが目指す「自然と教育の共育」のかたちを体現した一日となりました。

参加学生の感想

教育学部乳幼児発達学科 3年 萩野谷さん
子どもたちとの関わりを通して、幼小連携の仕方が分かりました。児童はしっかりペアの子を見て「こっちだよ!」と声をかけたり、フィールドビンゴに丸を付けてあげたりしていて、幼児さんを気にかけつつ、一緒に楽しんでいる姿が見られました。幼児はお兄さんお姉さんの話をしっかり聞いて、手を繋いで、「みて!こっちに〇〇がある!」など、コミュニケーションを交わしながら楽しんでいました。これらのことから、ペアを作って活動することで、互いに学びに繋がっていると感じました。

教育学部乳幼児発達学科 3年 田中さん
児童が幼児に対して、保育者のように遊びを提案する姿が印象的でした。「やってみる?」「葉っぱを触ってみる?」「お花の匂いを嗅いでみる?」などの声かけから、保育者の関わり方をよく見て学んでいることが伝わってきました。年齢差がある中でも、ペアとして目線を合わせて関わる姿に、縦割り活動ならではの良さを感じました。今回、幼小交流に参加させていただき、大変貴重な経験ができました。

玉川大学教員のコメント

仁藤喜久子准教授
「1週間前の打合せの時とは葉っぱの色がすっかり変わっていました。普段見落としてしまう身近な自然に気付くことで、新たな興味や学びが生まれます。木の葉、虫、そして今回は大きなキノコも見つかりました。こうした自然への気付きは、森の中だけでなくキャンパス内でも見つけることができます」と語りました。

郡山ザベリオ学園幼稚園教諭の皆様からのコメント

  • 身近な環境で、たくさんの自然を探すことができたことに驚きがありました。モンテッソーリ教育につながる部分がたくさんあったので、ぜひまたお願いしたいです。
  • 同じ敷地内で、知らないことがたくさんあり、新しい発見となりました。子どもと同じ目線で楽しむことができました。ありがとうございました。
  • いただいた木のネックレスを「すっごく素敵なプレゼントだよね!」と大切に持ち歩いたりしていました。本当に良い経験になったようです。

郡山ザベリオ学園は、幼稚園から高等学校までを併設するカトリック系の総合学園で、「人を大切にし、共に生きる力を育む教育」を実践しています。今回の開催にあたり、多大なご協力をいただいた髙橋校長先生、赤沼園長先生をはじめ、同学園の先生方に心より感謝申し上げます。

この事業は、令和7年度国土緑化推進機構「緑と水の森林ファンド」から助成を受けて開催をしております。