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お知らせ

玉川大学工学部生が竹を通して自然を学ぶ

木を活用する

放置竹林問題に向き合う労作体験

玉川学園キャンパスの東端にある東山エリアは、奈良池を中心にした豊かな自然が広がる場所です。
近年、この一帯ではモウソウチクが繁茂し、森の光が減るなど、放置竹林が地域環境の課題になっています。

2025年10月9日(木)、工学部の学生たちがこの問題をテーマに竹の輪切り体験を実施しました。午前9時からデザインサイエンス学科(29名)と情報通信工学科(32名)、午前10時からソフトウェアサイエンス学科(79名)の学生が参加しました。

会場はKEYAKI 2階。東山で伐採・搬出した竹を使って、学生たちはノコギリで竹を切りながら、竹の硬さや香り、節の構造などを体感しました。普段は機械やデジタル技術に触れる機会の多い工学部生にとって、自然素材を実際に扱う学びは新鮮であり、環境を支える技術の原点を考える貴重な体験となりました。

この活動は、町田市の「まちだの木」活用プロジェクトと連携するTamagawa Mokurin Projectの一環として実施されたものです。当日は町田市経済観光部農業振興課の職員の方々も参加し、冒頭では牛腸哲史担当課長様より「東京・町田発 新しい里山づくり ~放置竹林問題の解決に向けて~」と題した説明をしていただきました。

町田市経済観光部農業振興課 牛腸担当課長による町田市の放置竹林についての説明

学生たちが輪切りにした竹は、今後竹灯籠づくりなどの教育活動の資材として再利用されます。
技術を学ぶ工学部生が、自然の循環や地域課題に直接ふれることで、「ものづくり」と「環境づくり」がつながる学びを実感する一日となりました。

牛腸担当課長の感想
町田市では、里山環境の持続可能な保全のため、伐採した木や竹の有効活用を進めていきたいと考えています。今回は、放置竹林問題の解決に向けてというテーマでお話させていただきましたが、答えは一つではなく、いろいろな取組を試行錯誤しながら進めているところです。竹を使ってこうすれば稼げるのでは、こうしたらきっと楽しい...といった学生さんならではのワクワクするようなアイデアをいただけると嬉しいです。

工学部教員の感想
声を掛け合いながら協力して竹を切る学生たちは、生き生きとしており、とても良い経験になったと思います。
今回の労作を通して、自然へのまなざしが少し変わるきっかけになればと思います。

Tamagawa Mokurin Projectでは、学部を越えて自然と社会の関係を学ぶ実践をこれからも広げていきます。

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