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お知らせ

森が、教室になる。感性が、未来の保育をつくる。

木を活用する

教育学部 乳幼児発達学科「乳児保育Ⅱ」

玉川学園の丘を歩くと、足元には色とりどりの落ち葉、木の実、枝たちが広がっています。 見過ごしてしまいがちなその一つひとつが、学生の手にかかると、物語をもつ「作品」へと生まれ変わります。

教育学部 乳幼児発達学科 上田よう子講師の演習科目「乳児保育Ⅱ」で行われたのは、自然物を使ったフィールドワーク課題「見立てアート」。 自然そのものを教材に、感性と創造力を育む、玉川ならではの学びです。

正解のない問いに向き合う、保育者の卵たち

この課題で学生たちに示されたルールは、たった一つ。 「自然物に触れ、自分の感性だけで表現すること」。インターネット検索、既存作品の模倣、AIによる制作は禁止。完成度の高さではなく、「今の自分だからこそ生まれる、等身大で味のある表現」が大切であると伝えます。

それは、将来保育の現場で子どもと向き合うときに必要な、

  • 子どもの感じ方を受け止める力
  • 正解を押し付けない姿勢
  • 小さな発見を価値に変えるまなざし を育てるための、大切なプロセスでもあります。

落ち葉が動物に、木の実が物語に

提出された作品は、どれも個性にあふれていました。

落ち葉を重ねて生まれた森の仲間たち。 木の実の配置だけで親子の関係を表現した作品。 形や色の違いを活かし、自然物そのものの魅力を引き出したアート。

壊れないようにそっと持参した学生、ジップロックに大切に入れて提出した学生——。 その姿からは、「つくった作品を大切にしたい」という思いと、自然へのまなざしが感じられました。

学生同士が作品を囲み、驚き、笑い、刺激を受け合う時間もまた、学びの一部です。

学びが誰かの笑顔につながる

中でも印象的な作品は、ポストカードとしてデザインされ、親子交流授業の場でプレゼントとして活用されました。

学生の学びが、親子の手に渡り、会話を生み、笑顔を生む——。 学内の自然から始まった表現が、人と人をつなぐコミュニケーションツールへと広がっていきました。

玉川だからできる学びがある

キャンパスにある自然を、ただ「眺める」のではなく、 触れ、感じ、表現し、次の学びへと循環させる。森や木とともに学ぶ環境を、教育・研究・地域連携へとつなげています。

自然に囲まれたキャンパスで、感性を磨き、保育の本質に向き合う。 ここ玉川大学には、未来の保育者がのびのびと育つフィールドがあります。