玉川大学出版部の本


<高等教育シリーズ119>
イギリスの大学改革 1809-1914

M. サンダーソン(イースト・アングリア大学準教授)著
安原義仁(広島大学大学院教授)訳

四六判上製・216頁
定価 品切
発行年月 :2003年1月
ISBN :ISBN4-472-30271-3 C3037
ジャンル :高等教育

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中世を起源とするイギリスの大学はいくたびかの激動を経て、19世紀には新しいカレッジ・大学の設立に始まる大学改革の時代を迎え、多様な機能を果たす大学群を擁するようになった。現代の高等教育システムに直接連なる変化の歩みを、理念、教会や国家、産業界との関係、中等教育との接続、社会階層などの観点から概観する。

主な目次

序章 変化する大学
   大学と教養教育/大学と国教会/大学と産業/大学と国家/大学と中等教育/大学と社会階層/学生生活/要約
I章 攻撃される旧制度 一八〇九-四五年
   古典教養教育対実際的職業教育/学問と教養教育/カレッジ対ユニバーシティの問題/旧大学と国教会/学位試験制度改革/科学研究の進展と学生課外文化の形成/ロンドン大学の設立/ダラム大学の起源と性格/スコットランドの大学の状況
II章 大学改革の第一局面 一八四五-七〇年
   旧大学における科学教育の導入/王立委員会による旧大学の調査/教授職制の強化と大学教育費の軽減/非国教徒の受け入れ問題/地方試験の創出/新しい大学の保守性と革新性/ロンドン大学学外学位制度/大学と専門職業教育/官僚制と大学/スコットランドの大学改革
III章 大論争 一八五二-八二年
   ニューマンの古典教育擁護論/スペンサーの知識論/ミルの教養教育擁護論/ハクスリによる科学教育の唱道/パッティソンの大学改革論/パッティソン対ジョウエット/教養教育と科学/アーノルドの文学的教養教育擁護論/教養教育論争の結末とその意味 IV章 新たな出発 一八七〇-八五年
   大学宗教審査法の制定/一八七七年オックスブリッジ大学法と改革の進展/ユニバーシティ・カレッジ設立運動とその背景/ウェールズにおけるカレッジ・大学設立運動/女子高等教育促進運動/大学拡張運動と大学セツルメント運動/要約
V章 静かなる革命 一八八五- 一九〇〇年
   スコットランドの大学のイングランド化/学生自治会の結成/大学に対する国庫助成の始まり/新専門主義の導入/物理学研究における革新/新生ロンドン大学
VI章 専門職業主義と効率の追求 一九〇〇- 一四年
   「国家効率」推進運動の展開/インペリアル・カレッジの設立/大学教師組合結成の動き/旧大学の対応/労働者階級への大学の門戸開放

  注
  文献案内
  一九世紀イギリス大学史年表
  イギリスの大学・高等教育機関における学部別フルタイム学生数(一九一三年度)
  イギリスの大学・高等教育機関(一九一四年)
  解説
  訳者あとがき
  人名索引
  事項索引

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