脳が何を行っているのか

 私たち人間は、さまざまなことを考えたり、食事をしたり、運動をしたりする。
そのような知性や感情、意志、行動は全て脳に支配されているのである。そのような重要な役割を担っている脳の中はどのようになっているのだろうか。
 脳は、成人で1200~1500gの重さで、体重の約2~2.5%を占めている臓器である。そして、外側から見た際、大脳・小脳・脳幹の3つの部分に分けられる。





出典:IPA「教育用画像素材集サイト」 http://www2.edu.ipa.go.jp/gz/



 大脳は、重さが約800gあり、前頭葉・頭頂葉・後頭葉・側頭葉の4領域によって言語・思考・感情・記憶・感覚などの機能の中枢が働いている。

 小脳は、重さは約130gで、大きさは大脳の1/10以下である。大脳の後ろの下の部分にぶら下がるようについている。小脳は、平衡感覚と筋肉運動の中枢であり、 力や距離などの誤りを修正し、スムーズな運動を行うために必要不可欠な部分となっている。

 脳幹は、重さが約220gである。さまざまなホルモンを分泌したり、自律神経の制御を行なったり、人間の本能的行動を発生させたりする間脳。聴覚や、眼球運動、 瞳孔の調整に関わってる中脳。大脳と小脳の情報伝達を行なっている橋。そして、呼吸や、心拍の調整、唾液の分泌などにも関わっている延髄。これら4つの部位を 通して、生命維持の中枢を担っているのである。


 以上、脳の基本的な部分について簡単に説明したが、これらは全て細胞によって構成されているのである。

 脳は、神経細胞とグリア細胞によってできていて、主となる神経細胞は、電気信号を発して情報をやりとりする特殊な細胞である。
次頁以降は、神経細胞や、それによるネットワークについて詳しく見ていこうと思う。

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