玉川大学 数理・データサイエンス・AI教育プログラム

(認定期限:令和8年3月31日)

News

2021.08.04  文部科学省「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に認定

令和3年8月4日付けで「玉川大学数理・データサイエンス・AI教育プログラム」が文部科学省から「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル)」に認定されました。

数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)は,学生の数理・データサイエンス・AIへの関心を高め、かつ、それを適切に理解し、活用する基礎的な能力を育成するため、数理・データサイエンス・AIに関する知識及び技術について体系的な教育を行う大学等の正規の課程(教育プログラム)を文部科学大臣が認定及び選定して奨励するものです。

玉川大学では「文理を問わず、数理・データサイエンス・AIの素養を身に付けた学生を育成する」という特色が評価され認定されました。

文部科学省ホームページ(認定・選定結果)はこちら

申請書の公表

玉川大学の申請内容はこちらからご覧いただけます。
玉川大学申請書(令和3年)(クリックするとPDFファイルがダウンロードされます)
玉川大学変更届(令和4年)(クリックするとPDFファイルがダウンロードされます)

 

取組概要

 

数理・データサイエンス・AI教育プログラムとは?

玉川大学の正規の課程であって、学生の数理・データサイエンス・AIへの関心を高め、かつ、数理・データサイエンス・AIを適切に理解し、それを活用する基礎的な能力を育成することを目的として、数理・データサイエンス・AIに関する知識及び技術について体系的な教育を行い、数理・データサイエンス・AIに関する基礎的な能力の向上を図る機会の拡大に資することを目的としたプログラムです。

身に付けることができる能力

人工知能の現状を理解し、人間にとっての人工知能の意味を考えることができる。人工知能が人間に与えるかもしれない将来の影響について、自分自身で説明でき、他人とディスカッションできる。人工知能も含め、人間にとって技術がどんな意味をもつか、歴史的観点から説明できるようになることで、社会において、人間と人工知能はどのような関係をとり結ぶべきか、理解できるようになる。

社会に溢れる大量のデータを適切に処理し、様々な活用分野に活かす手段を身に付ける。

教育プログラムの修了要件

令和3年度以前入学生

学部・学科によって、修了要件は相違しない。

「一年次セミナー101(2単位)」及び「一年次セミナー102(2単位)」を必修として4単位を取得すること。
また、「データ処理(2単位)」及び「統計学入門(2単位)」のいずれかを選択履修し、2単位取得すること。
加えて、「人工知能と社会(2単位)」及び「複合領域研究 210 [工農芸融合価値創出プロジェクト](2単位)」及び「数理・データサイエンス・AIリテラシー」のいずれかを選択履修して2単位取得し、合計8単位以上を取得すること。

令和4年度以降入学生

学部・学科によって、修了要件は相違しない。

「一年次セミナー101(2単位)」及び「一年次セミナー102(2単位)」を必修として4単位を取得すること。
また、「データ処理(2単位)」、「統計学入門(2単位)」、「人工知能と社会(2単位)」、「数理・データサイエンス・AIリテラシー」のいずれかを選択履修して2単位取得し、合計6単位以上を取得すること。

開設科目・内容

内容・要素 授業の概要 対応科目
(1)現在進行中の社会変化(第4次産業革命、Society 5.0、データ駆動型社会等)に深く寄与しているものであり、それが自らの生活と密接に結びついている 第三次人工知能ブームと言われる現在、我々を取り巻く社会で起きている変化を知り、過去から現代を経て、将来の社会がどのように変化していくかを考える。

また、様々な分野で大量のデータがどのように処理され、そこから得られた知見がどのように活用されているかの最新の動向を学ぶ。

一例として学校教育の場を取り上げる。学校教育は学力を与える場と考えられているが、実際は人間力の要請もまた重要な仕事である。しかし現在、人間力を養成する方法については科学的な知見は無く、教育者が個人の経験のもとに試行錯誤を繰り返している。授業では、保育や教育を科学するための手法としての人工知能の応用について述べ、その社会展開に求められる機能とサービスについて検討する。

・一年次セミナー101(令和4年度以降入学生)

・人工知能と社会

・複合領域研究 210 [工農芸融合価値創出プロジェクト](令和3年度以前入学生)

・数理・データサイエンス・AIリテラシー

(2)「社会で活用されているデータ」や「データの活用領域」は非常に広範囲であって、日常生活や社会の課題を解決する有用なツールになり得るもの 日本のおかれている社会・経済的課題の現状について大まかに振り返り、我が国がおかれている状況において生産性向上が今後の課題であることを理解する。他方、Society5.0などで述べられているように、世界的に、社会・経済構造が大変革をしていこうとする中で、全産業がAIへの取り組みを図ることが不可避となっており、経団連のAI活用戦略を取りまとめる状況となっていることを理解する。従来の日本特有の理系とか文系とかの区分が今後の社会において意味があるかどうか、むしろ、理系とか文系を超えた創造的な人材とは何かについて考える。全産業で求められているイノベーションについて考え、イノベーションをおこしていく人材、環境について考える。

データ・AIの活用領域に関して人工知能はすでに防犯システムなど様々な分野で利用が進んでいる。社会の中で人工知能がどのように利用されているのか実際の例を紹介する。また今後どのような分野で人工知能の利用が進んでいくのか考える。

・一年次セミナー102(令和4年度以降入学生)

・人工知能と社会

・複合領域研究 210 [工農芸融合価値創出プロジェクト](令和3年度以降入学生)

・数理・データサイエンス・AIリテラシー

(3)様々なデータ利活用の現場におけるデータ利活用事例が示され、様々な適用領域(流通、製造、金融、サービス、インフラ、公共、ヘルスケア等)の知見と組み合わせることで価値を創出するもの 人工知能は特定の分野においては人の知能を遥かに超える性能を発揮することができる。しかし本当に人工知能を信じ切ってもよいのだろうか。人工知能が原因で起きた事故や人工知能を騙す(誤認識させる)研究を例に、人工知能を扱ううえでどのようなことを考慮するべきか議論する。

2020年より実施される学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の実現が求められている。それにあたり、日本の教育現場では、教育のあり方、授業の方法がこれまでと違うことを行われるような改革が求められている。その教育改革のなかで、どのような教育活動がなされるのか、教育を受けてきた子供たちはどのような大人になることを求められているのかについて考える。 学校教育は学力を与える場と考えられているが、実際は人間力の要請もまた重要な仕事である。しかし現在、人間力を養成する方法については科学的な知見は無く、教育者が個人の経験のもとに試行錯誤を繰り返している。この授業では、保育や教育を科学するための手法としての人工知能の応用について述べ、その社会展開に求められる機能とサービスについて検討する。

・一年次セミナー101(令和4年度以降入学生)

・一年次セミナー102(令和4年度以降入学生)

・人工知能と社会

・複合領域研究 210 [工農芸融合価値創出プロジェクト](令和3年度以前入学生)

・数理・データサイエンス・AIリテラシー

(4)活用に当たっての様々な留意事項(ELSI、個人情報、データ倫理、AI社会原則等)を考慮し、情報セキュリティや情報漏洩等、データを守る上での留意事項への理解をする 一人ひとりが将来の人生設計を考える科目の中で、社会における人工知能の普及とそれに伴う社会の変化ついて学ぶ。働くことの意義を考え、将来の目標を立てるための知識と方法を学ぶなかで、社会人として必要な物事の考え方、コンピュータの利用法、自己責任などについて、社会と人工知能の関わりを通して学ぶ。

人工知能技術は我々に正負のインパクトをもたらすことを知り、その両面に関し、社会には様々な声があることを理解する。

・一年次セミナー101

・一年次セミナー102

・数理・データサイエンス・AIリテラシー

(5)実データ・実課題(学術データ等を含む)を用いた演習など、社会での実例を題材として、「データを読む、説明する、扱う」といった数理・データサイエンス・AIの基本的な活用法に関するもの データ解析ソフトウェアの使用方法を基礎を身に付け、基本的なデータの処理・整理方法、および、その応用に関する方法論を学ぶ。データ解析ソフトウェアを使うことで、大量のデータが容易に扱えることを知り、3次元以上の高次のデータ間の関係を可視化する手法を学ぶ。

統計が様々な分野で使われ、それは、理系分野のみ為らず、人文科学、社会科学分野においても重要であることを学ぶ。様々なデータから特徴を抽出する手法である統計学の基礎を学ぶことを目的とし、平均、中央値、標準偏差等の基本的な統計量の計算から、偏差値の計算、検定の方法等ができるようになる。

現実に得られたデータを使い、データから様々な知識が抽出できることを知るとともに、データマニングの基礎的な演習を体験する。

・データ処理(全学US)

・統計学入門(全学US)

・人工知能と社会

・数理・データサイエンス・AIリテラシー

各科目の内容、授業方法等詳細は、シラバスを参照

シラバス検索

令和3年度以前入学生
一年次セミナー101
一年次セミナー102
データ処理
統計学入門
人工知能と社会
複合領域研究 210 [工農芸融合価値創出プロジェクト]
数理・データサイエンス・AIリテラシー

令和4年度以降入学生
一年次セミナー101
一年次セミナー102
データ処理
統計学入門
人工知能と社会
数理・データサイエンス・AIリテラシー

特色ある取組

授業内容

  1. 初年次教育における全学必修化を目指す
    大学で学ぶ学問の重要性をはじめ、授業に臨む姿勢や授業の受け方などを入学当初に学ぶ初年次教育において、ELSI,個人情報,データ倫理,AI社会原則等の倫理面での教育を実施する。全学一律のシラバスを使い、全学部の新入生を対象にした必修科目においてAIの倫理を学ぶことで、文系・理系を問わず社会におけるAIの重要性を認識するとともに、さらに深く学ぼうという意欲を高める。
  2. STREAM教育としての数理・データマイニング・AI
    玉川大学では従来のSTEMに芸術(Art)とロボティクス(Robotics)を加えたSTREAM(Science, Technology, Robotics, Engineering, Art, and Mathematics)教育を提唱している。「農業とAI」、「芸術とAI」、「ロボットとAI」、「教育とAI」のような各学部の学生が身近なテーマに触れることで、学習意欲の向上と専門教育への繋がりを推進する。
  3. 研究所との連携
    さらに深く学びたい学生のために、学術研究所、脳科学研究所、量子情報科学研究所、ロボットプロジェクト、ソーラーチャレンジプロジェクトの教員・研究員の最先端研究において数理・データマイニング・AI技術が重要で不可欠なことを学ぶ。
  4. US科目を中心とするプログラム授業構成
    玉川大学では、専攻領域と並行して学ぶことで、自らの専門領域の学問的、社会的役割の理解を促す目的として、本学の全学生が履修できるユニバーシティ・スタンダード科目を設置している。申請するプログラムでは、全科目がユニバーシティ・スタンダード科目であるため、本学の全学生が幅広く申請プログラムを履修することが期待できる。

学生への学習支援

玉川大学ではBlackboard® をeラーニングシステムのLMS(Learning Management System: 学習管理システム)のプラットフォーム(Blackborad@tamagawa)として全学に展開している。Blackboard@tamagawaには授業資料の掲示から課題の管理、履修者間でのコミュニケーションや担当教員との質疑など多岐にわたる機能が実装され、対面授業の補完機能だけでなく、インターネットを通じて配信される教材や資料で、キャンパスから、あるいは自宅から、24時間いつでも学ぶ環境が整っている。
授業外の補完的な教育として、各教員に義務化されているオフィスアワーやラーニング・コモンズを利用した学修支援システムが用意されている。ラーニング・コモンズは全学生が利用できる学修空間であり、授業の課題や各自の主体的な取組など、仲間と話し合いながら学修することができる、学び合いの場である。専門の学習支援スタッフが常駐しており疑問点などはその場で解決できる。
玉川大学では大学IRコンソーシアムと共同で学生調査を用いた学修成果の可視化に取り組んでいる。学生の学修行動やプログラム履修後の能力変化等を把握するために、大学IRコンソーシアムの共通学生調査の結果を参加大学の平均値と比較分析することも学修成果の可視化にとって重要なポイントである。

地域連携、産業界との連携、海外の大学等との連携等

国際教育センターを中心に海外留学(4か月~1年間)や海外研修(夏・春休みの3~5週間)の機会を全学生に提供している。中でも文学部英語教育学科、農学部環境農学科、観光学部観光学科では海外で学ぶことを必修としており、データサイエンスに関する最先端の技術を外国語で学ぶ機会が豊富である。
工学部情報通信工学科で実施している海外インターンシップでは、タイにおいて人工知能、ロボティクスの最先端研究拠点であるカセサート大学を訪れ、農業分野へのAIの応用や医療へのAIの応用をテーマに学ぶプログラムを実施している。コロナ禍の状況でもリモートでの学びを可能とする手段を講じている。
玉川大学では従来のSTEMに芸術(Art)とロボティクス(Robotics)を加えたSTREAM(Science, Technology, Robotics, Engineering, Art, and Mathematics)教育を提唱している。STREAM教育の体系化を目指し、理論と実践の両側面からの研究を進めている学術研究所先端知能・ロボット研究センターではUniversity of California San Diego(米国)、南開大学(中国)、Kasetsart University(タイ)など世界各国の研究機関と連携し、本プログラムの効果的なカリキュラムや指導法の研究を推進している。

実施体制

20240401 補足資料(玉川大学)組織図(クリックするとPDFファイルがダウンロードされます)

自己点検・評価の結果

令和4年度-自己点検・評価(クリックするとPDFファイルがダウンロードされます)

本プログラムに関する問い合わせ先

玉川大学教学部授業運営課(工学部担当)
Tel:042-739-8860

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