談話会報告

第30回 談話会 (2008年1月28日/第7回 若手の会談話会)

知覚特性を利用したインタフェース技術

渡邊 淳司 氏(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)

人間は興味の対象に対して眼球を動かし、耳を澄まし、手を伸ばすことで、環境からの情報を得、頭の中にひとつの世界像を構築している。これまで発表者は、サッカードと呼ばれる眼球運動や触覚を得るためのなぞり動作等、人間の探索運動を利用したインタフェースの研究を行ってきた。本発表では視触覚の時空間知覚に関する基礎的研究、及びその情報提示ディスプレイ・芸術表現における応用について述べる。


Divided attention 課題における前頭前野の活動

則武 厚 氏(玉川大学)

本発表では、サルの前頭前野からdevided attention課題下における単一の神経細胞活動のデータについて述べる。このデータは昨年11月に行われたSFNの発表と同様である。Selective / devided attentionは、注意における2つの重要な機能であると言われている。坂上らはselective attention課題遂行中のサル前頭前野から単一神経細胞活動を記録し、それらの活動が重要な役割を果たしていることを示した。しかし、devided attention課題における前頭前野の役割や神経基盤は未だ不明である。そこでサルに、色と動きの二つの次元の情報に注意を同時に向け、そのコンビネーションによってgoもしくはno-goの行動選択を行わせるdevided attention課題をトレーニングし、その課題遂行中のサル前頭前野から単一細胞活動記録を行った。本発表では、前頭前野腹側と背側の機能的な相違に焦点を当てた解析結果について述べる予定である。

日時 2008年1月28日(月)17:00〜19:00
場所 玉川大学研究管理棟5F 510室

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