談話会報告

第66回 談話会 (2011年1月18日/グローバルCOE 第34回 若手の会談話会)

注意のヒト神経科学研究30年史

尾崎 隆 氏(独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター・研究員)

理化学研究所の尾崎隆先生にこれまでの注意の脳イメージング研究のレビューと、ご自身が行っている最新の研究についてご講演をしていただいた。尾崎先生の講演は包括的な注意研究の歴史のレビューであり、損傷研究から始まって、近年の脳イメージング研究、さらにより脳内のネットワークに注目した研究へこの研究領域自体がシフトしつつあることがよく分かった。またグレンジャーコーザリティを用いて、ポズナー課題において前頭葉から頭頂葉にトップダウンのモジュレーションがかかっていることを示唆する尾崎先生の実験データは、MRIは脳の機能局在を知るためのツールという概念を一変させるものであり、大変刺激的であった。また尾崎隆先生は若手研究者の雇用問題について精力的に提言をされており、懇親会などでそのような話題についても深く議論ができたのは大変有意義であった。

日時 2011年1月18日(水)16:30〜18:00
場所 玉川大学研究センター棟1階101演習室
報告者 高橋 英之(玉川大学グローバルCOE研究員)

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