玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2012年

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本居門人姓名録(授業門人姓名録)

本居門人姓名録(授業門人姓名録)

紙本墨書
袋綴装 1冊
縦23.0×横16.8×厚0.8cm
原本:安永3−享和元(1774−1801)年記、寛政10(1798)年・嘉永5(1852)年・安政5(1858)年筆写

本資料は、国学者・本居宣長(もとおり のりなが 1730~1801)の門人を記した名簿の写本である。寛政10年に写され、その後嘉永5年と安政5年に、それぞれ別人が補写している。本居宣長記念館所蔵の門人録「追加本」と比較すると、最後の2年分に一部脱落や順序の混乱が認められるが、概ね忠実に写している。書写の経緯も、宣長の養子である本居大平(おおひら)や、渡辺重名(わたなべ しげな)、小津桂窓(おづ けいそう)の所蔵本を借覧、筆写したことが記されている。

冒頭、安永2年までの入門者を列記し、翌3年以降、宣長が没した享和元年までは、年ごとに入門者名を記す。門人の記載総数は485名にのぼり、多くは地元の松坂や津・宇治・山田等、伊勢の住人である。ほかに隣国の尾張をはじめ、美濃・紀伊の者も少なくなく、遠く江戸や山陰・四国・九州等の住人も散見される。

職業は、武士・医者・儒者・神官・僧侶・町人等さまざまで、女性の門人も20名含まれている。なお、優秀な門人には、宣長による評価である丸印が、1つから最大3つ、氏名の上に記されている。

「全人」2012年4月号(No.760)より

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