玉川大学教育博物館 館蔵資料の紹介(デジタルアーカイブ)

教育博物館では、近世・近代の日本教育史関係資料を主体とし、広く芸術資料、民俗資料、考古資料、シュヴァイツァー関係資料、玉川学園史及び創立者小原國芳関係資料などを収蔵しております。3万点以上におよぶ資料の中から、月刊誌「全人」にてご紹介した記事を掲載しています。
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館蔵資料の紹介 2014年

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子供遊皐月のたわむれ

子供遊皐月のたわむれ

歌川芳藤(1828-1887)画 大判錦絵2枚続
古賀屋勝五郎 版 和紙に木版色刷
慶応4(1868)年6・7月改 縦37.2×横48.8cm

「子供遊び絵」という、幕末維新期の政情や戊辰戦争の戦況を、子どもの姿で諷刺(ふうし)した一連の錦絵版画が存在する。本資料は、その一例である。

題名が示すように、端午の節供に遊ぶ姿で、慶応4年5月の江戸・上野の山の戦いの様子を表す。新政府方の諸藩が、山上の旧幕府方の奥羽諸藩に攻め上る様子を描くが、実際に上野戦争を戦った幕府方は、旧幕臣の彰義隊(しょうぎたい)が中心で、奥羽諸藩ではない。本資料の改印(あらためいん)(検閲印)は同年6、7月の刊行を示すが、この頃には新政府軍は奥羽地方に迫っていた。そのため、守り手を奥羽諸藩に置き換えて描いたものと想像される。

藩主の家紋や領地の名産品、地名に因むものが衣服の柄に描かれ、どの子どもが何藩かがわかるようになっている。

山上に会津(名産の蝋燭)、桑名(蛤)、庄内(酢漿草(かたばみ)の家紋)、米沢(米の字)等の諸藩がいる。山の下には薩摩(名産の井絣(いがすり))、長州(地名の萩の花)、彦根(橘の家紋)等がおり、名産の大根柄の尾張藩に肩車された赤い着物の子どもが、明治天皇を表している。

「全人」2014年6月号(No.784)より

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