土壌中のActinomadura rugatobisporaの選択分離と分布

鈴木伸一*・山本耕三*奥田 徹・西尾真樹*・中西憲之*・小松原三郎*  *田辺製薬(株)創薬研究所基盤技術ユニット

Actinomycetol. 14: 27-33, 2000

    Actinomadura rugatobisporaの簡便な分離法を開発した。A. rugatobisporaはプレート上でコロニー数が少ないと胞子形成が貧弱だが、フミン酸・MOPS・ゲランガム培地では特徴的な胞子を形成した。その胞子は120C、60分の乾熱処理に耐性で、50 mg/ml trimethoprim10 mg/ml nalidixic acidにも耐性であった。これらの抗生物質は土壌細菌の生育を阻害する。A. rugatobisporaStreptomycesが感受性である100 mg/ml gentamicin20 mg/ml ampicillinにも耐性であった。これらの性質を基に、148/547サンプルの土壌から本属を検出した。これらの土壌はpH5.08.6だったが、本属が検出された土壌のpHは塩基性(pH 6.0 – 9.0)であった。本属は汎世界的に分布していた。

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Last update on 2001/07/19
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