World Studies


そあい先生の授業見学

 

国際理解教育の授業のゲストスピーカーとして来てくださった"そあい先生"の授業を見学に、玉川学園高等部のWorld Studiesの授業を見学させていただきました。

毎回、挨拶はどこかの外国の挨拶を紹介されるようで、今回はビルマ(ミャンマー)語で「ミンガラパー(こんにちわ)」と挨拶をすることから始まりました。今回の授業のテーマは「権利と責任」で、4〜5人のグループに分かれてのアクティビティをしました。まず、配付された紙に書かれている8つの項目(自分のショットガン(銃)や火薬を持つこと、結婚すること、大人と一緒に酒場(アルコールは飲まない)に行くこと、トラックやバスの運転をすること、花火を1人で買うこと、ペットを買うこと、アルバイトをすること、etc.) について、自分が適切だと思う年令を書きます。次ぎに、グループの人達と話あい、グループで1つの結論を出します。そして、各質問ごとに各グループが自分達の結論を出し、比較します。最後に、先生が日本の法律ではどうなっているかを紹介してくださいます。現実と自分達で適切と考えた年令とそれほど違いのなかった項目もあれば、かなり開きのある項目もあり、大いに盛り上がりました。

例えば、「年令うんぬんの前に、まず警察官などの専門的な知識と良識のある人以外はショットガンや銃は持たないで欲しい。前にカナダで獲物を追うのに夢中になった少年が間違えてお父さんを撃ってしまったっていう事件もある。」、「トラックが事故にあったら危険だし、バスを運転するということは多くの人の命を預かるわけだからきちんと責任とれる人でないと困る。」、「結婚は本人の意志とは言うけど、まず人として成熟してないとダメだよね。ウチらの年で結婚できるって言われても、実際、子育ての責任は重すぎるし、もっと中味が大人にならないとできない。」、「まず子供を酒場なんかに連れていく大人が悪い。いくらお酒は飲まないと言っても大人が美味しそうに飲んでいるのを見たら子供は真似したくなるし、酒場にいくような時間に子供を連れていくのはおかしい。」、「アルバイトは、義務教育の間はしっかり勉強することが大切だけど、高校生になったらお金目的でなくて社会勉強のつもりであればしてもいいと思う。」など、様々な意見がそれぞれのグループの中で交わされていました。高校生の鋭い視点に大学生も感心した授業でした。

先生は、教壇から話すのではなく、各グループを周りながら、Discussionする生徒達の話に耳を傾けていらっしゃいました。参加型の授業なので、机に座って権利と義務について学ぶのではなく、色々なことを自分達で考え、グループで話し合うことで、お互いにお互いの意見を尊重することも学んでいました。何より、責任ということを「〜しなくてはならないこと」というよりは、「自分達のために守らなくてはいけないこと」という肯定的な印象で捉えていっているような印象を受けました。