自分達で剥いだ木の皮で草木染め!
〜玉川学園小学1年生が自然のめぐみを感じる体験をしました〜
2025年7月4日と8日、Primary Division(小学部)1年生が「草木染めワークショップ」を玉川学園K-12経塚校舎で体験しました。材料として使ったのは、5月に実施した「ヒノキの剥皮間伐」で、自分たちの手で木から剥がしたヒノキの皮。その皮から染液をつくり、ハンカチを染め上げることで、自然の恵みを肌で感じる特別な創作体験をしました。
このプログラムは、「Tamagawa Mokurin Project(タマガワ モクリン プロジェクト)」の一環として行われ、講師にはもくりんクルー一員である、自然環境の専門家、地球工作所(ちきゅうこうさくじょ)の山下さん・小久保さんをお迎えしました。クラス代表委員の保護者の皆様、総務部管財課やキャンパスの緑を守るタマガワイーサポートの協力、そして玉川大学リベラルアーツ学部の学生によるサポートのおかげで、玉川の丘を活かした安全で、にぎやかな体験学習となりました。

世界にひとつだけのハンカチをつくろう!
草木染めでは、ヒノキの皮を大きな鍋に入れてぐつぐつと煮出して茶色の染液をつくり、その中にハンカチを入れてじっくりと染めていきました。30分間の染色時間、子どもたちは「まだかな?」「どんな色になるかな?」とわくわくしながら、我慢強く作業に取り組んでいました。
染色中の時間を利用して、講師の山下さんが楽しい「草木染めクイズ」を出してくれました。
「この木の皮は、何の木かな?」
「ピンクの草木染めは、何からできるでしょう?」
子どもたちは「タマネギ!」「あんず?」「ススキ?」などと元気に答え、クイズを通じて自然への興味をふくらませていました。




子どもたちの声
草木染めを終えた子どもたちは、それぞれのハンカチを広げながら、目をキラキラさせていました。
「木の皮から色が出るなんて、ふしぎ!」
「がんばって剥がした木の皮が使えてうれしい」
「じぶんでそめたハンカチ、嬉しい!」
「30分もがまんして染めたから、大事にしたい」
「おうちの人に見せたい!」
「またやりたい!」
など、それぞれに楽しんだ感想を口にしていました。





大学生のおにいさん・おねえさんといっしょに
リベラルアーツ学部の学生たちは、事前に「Tamagawa Mokurin Project」や草木染めのやり方について学び、当日は子どもたちの作業をそばで優しくサポートしてくれました。
初めての体験で戸惑う場面もありましたが、「あとすこしでできるよ!」「上手に絞れてるね!」などと、子どもたちに声をかけながら安全に気を配ってくれました。
「子どもたちの笑顔に元気をもらいました」
「またこのような活動に参加したいです」
「なかなかできない貴重な経験でした」
「気づいたことを卒論に活かしていきたいです」
と、大学生にとっても、こどもたちの作業をサポートしながら、学びの多い一日となったようです。



学びのふりかえり
小学1年生と大学生、それぞれの学び
この活動を通して、小学1年生は「木をたいせつに使うこと」「がんばって待つこと」「植物から色が出るふしぎさ」「自分の手でつくる喜び」など、体験を通してたくさんのことを楽しみながら学びました。森で自から手に入れた素材が、暮らしの中の「道具」になることに気づいた子どもたちは、「自然をたいせつにしたい」と話していました。
また、大学生にとっても、子どもと向き合うことで「伝える力」「気づく力」「相手に寄りそう姿勢」など、多くの学びがありました。自然にふれるだけでなく、人とのかかわりの中でお互いに成長する機会となりました。
玉川だからできる、キャンパスの自然とつながる学び
今回の草木染め体験は、5月に行った玉川の丘での剥皮間伐体験とつながっており、「自分たちで木の皮を剥ぎ、それを使って何かをつくる」という、自然とのつながりを実感できる活動でした。幼稚園から大学までがひとつのキャンパスで学ぶ玉川学園だからこそ実現できる、多世代・多部門が関わる交流からの学びです。これからも、自然の恵みを大切にしながら、環境保全の大切さを学び、子どもたちの「やってみたい!」という好奇心を、のびのびと育てていきます。



